社是
- 「老舗にあって、老舗にあらず」
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鈴廣は2025年に創業160周年を迎えます。この永きに亘って商売を続けられてきた要因はひとつ。
それは、それぞれの時代に鈴廣のかまぼこをお金を出して買ってくださるお客様がいらしてくださったということです。
本来、「老舗」という言葉は自分で自分を表する時に使うものではありません。
社是とは、外に向かって発するものではなく、自らが自らの戒めとして絶えず反芻するためのものだと考えます。
ですから、敢えてこの「老舗」という言葉を使わせていただいています。
- 現状に満足することなく、常に新しいことに挑戦し続ける
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「老舗にあって 老舗にあらず」という一見相反するふたつのメッセージ。
「老舗にあって」とは、どんな時代になっても決して変えてはならないことは頑固に守るという決心。
変えてはならないものとは、私たちの商売に対する姿勢です。例えば、お客様と正対して仕事をすること。正直に誠実に。
一方「老舗にあらず」とは、変えなくてはならないことは勇気をもって変えるという決心。
変えなくてはならないもの、それは仕事のやり方。現状に満足せず、よりよいやり方があると信じて絶えず改革していく姿勢です。
この二つの決心が私たちの行動の指針です。
伝統を守りながら、いや、伝統を大切にするがために常に新しいことへ挑戦し続ける会社です。
企業理念
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食するとは、生命をいただき、生命をうつしかえること。
その一翼を担うのが私たちの仕事。
かけがえのない地球の中で、この役割こそ我が天職。 -
考えてみれば、食べものは全てもともといのちのあるもの。
自分の肉体を維持し、食欲を満たすために、自分以外のいのちを使っているというのが食べることの実相です。
食するとは食べもののいのちをいただくこと。
いのちを移し替える仕事とは
私たち鈴廣はこう考えます。それだけで生きているいのちは存在せず、全てのいのちは生かし生かされている。
私たちの仕事は、食べもののいのちをお客様のいのちに移し変えるお手伝いをしているのだと。
一本のかまぼこを作るに約7尾のお魚を使います。
言うならば、かまぼこ一本には約7尾のお魚のいのちが詰まっていることになります。
そのかけがえのないお魚のいのちを歪めないで元気なまま、お客様のいのちにつなげていくこと。
ですから、いのちを歪める恐れのあることは一切しない。それがかまぼこ屋の仕事だと任じています。
その仕事を通じて、お客様と世の中のために役に立つこと、それが鈴廣の役割だと任じています。
保存料や品質改良剤のような添加物は使いません。
鈴廣が扱うのは、自分が食べたいと思うもの、自分の大切な家族に安心して自信を持って勧められるもののみ。
そんな愚直な姿勢が私たちの誇りです。
人と、地球と、未来のために
バラバラになってしまったいのちのつながりを少しでも取り戻せたらという思いから、循環型のビジネスにも挑戦しています。
かまぼこの製造過程で出てくる魚のアラから肥料を作り、その土で育てた野菜や果実を鈴廣のレストランや製品に使っています。
こうして、森の恵みで育った海の幸が再び大地に戻り、お客様のいのちへと移りかわります。
海、里、森、水は全てつながっていることが実感できる楽しい取り組みです。
すべてのいのちがつながってイキイキと。鈴廣の願いです。