魚肉たんぱく同盟コラムVol.6
「もっと若いときに出会いたかった」 フットサル元日本代表小曽戸允哉が惚れたかまぼこの魅力とは?
2021.07.13
元フットサル日本代表・小曽戸允哉選手。テクニカルなドリブルと献身的な動きで、日本のフットサル界を牽引してきた名選手だ。これまで日本代表として2度のフットサルワールドカップに出場したほか、サッカー選手としてアルゼンチンやパナマでのプレー経験するなど、国際経験も豊富。その小曽戸選手が、彼を栄養面から支えるアスリートフードマイスター・杉山真紀さんと共に、魚肉タンパクの魅力を語った。
小曽戸允哉(Nobuya Osodo)選手プロフィール
1983年6月28日生まれ。埼玉県さいたま市出身。小学生の頃にサッカーを始める。中学生の時にアルゼンチンへサッカー留学。その後パナマでのプレー経験を経て、日本に帰国。社会人サッカーリーグでのプレーしたのちに、フットサルへ転向。バサジィ大分へ加入し、その後13年間にわたりFリーグで活躍。またフットサル日本代表として、2度のワールドカップ出場を果たす。現在は現役選手としてプレーしながら、フットサルスクールのコーチ、さらにはフットサルの解説を務めるなど、フットサルの普及に力を注いでいる。
杉山真紀(Sugiyama Maki)さんプロフィール
1987年生まれ。長野県出身。法政大学入学後、体育会女子ラクロス部に所属。最終学年時にはキャプテンとしてチームをまとめ、3年振りのリーグ昇格を果たす。新卒でソフトバンク株式会社(法人営業部)に入社。自身の病気をきっかけに食の分野に興味を持ち、アスリートフードマイスターを取得、その後フリーランスへ転向。東洋・予防医学および遺伝子栄養学を軸に「本能を呼び覚ます食トレ」で、野生動物のように強く動けるアスリートを増やすべく、細胞レベルで自分に合う食事で、様々な選手をサポートしている。
―小曽戸選手はサッカー選手としてプレーをしていました。どのようなきっかけでサッカーからフットサルへ転向したのでしょうか?
小:中学を卒業後、アルゼンチン、パナマで計8年間プレーしていました。しかし、膝を怪我したことがきっかけで、日本に帰国することになりました。帰国後、中学校時代の恩師から「Jリーグを目指すチームがあるから、そこでプレーしてみないか」と声をかけていただき、社会人サッカーチームに所属することにしました。社会人チームの場合、練習は週に2〜3回しかありません。そこで、空いている時間にもボールを蹴りたいと考え、フットサルを始めることにしました。
―その後、Fリーグ・バサジィ大分へ移籍し、フットサル日本代表へと一気に駆け上がって行きました。
小:埼玉県のフットサルチームでプレーして1年がたったころ、試合を見ていたバサジィ大分の方から練習参加のお誘いをいただいたんです。そこで認められて2008年にバサジィ大分に加入することになりました。当時はフットサルで上を目指す選手が少なかったため、周囲からは「日本代表を目指せるぞ」と言われていました。それが現実のものとなり、ブラジルで開催された「2008FIFAフットサルワールドカップ」に出場するなど、フットサル日本代表として、およそ10年間プレーさせてもらいました。
―フットサル選手として多くの国際舞台に立たれていますが、その中でも印象に残っている試合、大会はありますか?
小:やはりワールドカップは特別でしたね。最初に出場したブラジル大会は、日本代表として戦う初めての舞台で、特別な感情がありました。しかし初戦でブラジルに大敗してしまい、「世界はすごい!」と改めて感じさせられた大会でした。またその4年後に開催されたタイ大会では、あの三浦知良選手がフットサル日本代表に召集され、共に戦うことができました。いずれの大会も特別な経験をさせてもらい、とても印象に残っています。
―長い間、フットサル界の第一線で活躍し続けてきた小曽戸選手ですが、現在はどのような活動をしているのでしょうか?
小:去年まではバサジィ大分のトップチームでプレーしていました。今年からはサテライトチームでプレーしながら、フットサルスクールの運営を行っており、指導が中心の生活になっています。
―プレイヤーと指導者の2つの顔をお持ちなのですね。一方、杉山さんはアスリートフードマイスターとして、小曽戸選手を栄養面でサポートしています。具体的にどのようなアドバイスを小曽戸選手にお伝えしているのでしょうか?
杉:私は栄養面の指導の際に、遺伝子検査を活用してアドバイスをしています。小曽戸選手の遺伝子は、収縮速度が速く、肥大化する特徴を持つ「速筋」という筋肉が発達しやすい構造であることがわかりました。速筋は、瞬発的な力やスピードを発揮するのが得意なぶん、疲れを感じやすいため、きちんとリカバリーしなければなりません。そのため、タンパク質をこまめに摂るようにお伝えしました。またその他にも、足が攣るなど、筋肉の痙攣を起こしやすかったり、肉離れなど筋肉系の怪我が起きやすい遺伝子構造であることもわかりました。ミネラルが他の人よりも不足しがちな体質だとわかったので、マグネシウムを摂るために塩やナッツを摂ってもらうようなアドバイスもさせていただきました。
―遺伝子検査を活用すると、そこまで細かいアドバイスが可能になるのですね。杉山さんのアドバイスを受けて、小曽戸選手の食生活にはどんな変化がありましたか?
小:もともと体重が増えやすかったので、夕食時は炭水化物を摂らないなど、糖質制限をしていた時期がありました。しかし杉山さんとお話して、私の遺伝子は糖質を使いやすい体だということを教えていただいてからは、夕食や間食時にもお米をしっかり食べるようにしました。それまでは、お米を食べることを我慢していたんです。そのストレスから解放され、精神的にもすごく楽になりましたし、何よりもお米を食べても体重が増えなかったんです。このように科学を取り入れることにより、自分にとって最適な食事法を見つけだし、体重をコントロールできるようになったのはすごいことだと思いました。
―体重をコントロールしようとする場合、糖質を制限をする人が多いですが、一般的とされる栄養の知識も人によっては合わないケースがあるということですね。
小:そうですね。自分にとって最適な食事法を見つけられたのはすごく良かったと思います。
杉山さんは小曽戸選手をはじめ、多くのアスリートやスポーツチームを栄養面でサポートしていますが、選手たちはタンパク質の摂取に対して、どのような意識を持っていると感じますか?
杉:多くの選手たちは、タンパク質をしっかり摂ろうという意識を持っています。しかし、体は一つの栄養素だけで作られるものではありませんので、まずはバランス良く栄養を摂ってもらうようにアドバイスをしています。栄養素は単体では吸収されにくく、バランスの良い食事によって効率的に吸収されるということを知ることが大切だと思います。
―バランスの良い食生活の中で、魚肉タンパク質の代表格・かまぼこをどのように活用できるとお考えでしょうか?
杉:例えば、あまり魚が好きではない子にかまぼこを勧めたら、とても食べやすく、しかも良質なタンパク質が摂れるようになったと、とても喜ばれるケースが増えています。特にジュニアアスリートを持つご家庭でかまぼこを活用するのはすごく相性が良いと思います。
イ:スポーツをしているお子様のご家庭の食事にかまぼこを取り入れる場合、どのようなシーンで取り入れるのが良いと思いますか?
杉:かまぼこといえば添え物というイメージを持つ人が多いと思います。そのような食べ方も良いと思いますが、間食・補食としてもぜひ活用してほしいですね。おやつとか、お弁当に詰めて持っていく、スティック状に切って持っていくなど、活用シーンはさまざまです。とくに鈴廣かまぼこは、合成の化学物質、着色料を使っていないため、お子様にも安心して食べさせてあげられますし、何より美味しいので、喜んで食べてくれるのがいいですよね。
―小曽戸選手も指導者として育成年代の選手と関わることが多いと思います。育成年代でかまぼこを取り入れることについて、小曽戸選手はどのようにお考えですか?
小:練習直後にタンパク質を摂ることは、トップアスリートだけではなく、育成年代の子どもたちにとっても重要だと思います。練習が終わってから、家に帰るまでの間に、補食として摂ることができれば子どもたちの成長や健康につながると思うので、そのような取り入れ方は、教えている子どもたちにも提案していきたいですね。
―現役選手として、指導者として、様々なシーンでかまぼこを活かしていけそうですね。
小:できれば、もっと若いときに出会いたかったですね(笑)。今後は、指導者として多くの選手に栄養の大切さを伝えていきたいです。未来のある若い選手たちには、ぜひ上手にかまぼこを活用してもらいたいですね。
編集後記
自分の身体と向き合ってきた小曽戸選手は、やはり栄養にも強いこだわりを持っていた。指導者として歩み始めた小曽戸選手は、教え子たちに、自らの経験と栄養の大切さを伝えていくことだろう。良質な栄養で体を作った若者たちが、いつか世界の舞台で活躍する日がくることを楽しみに待ちたい。
書き手:瀬川泰祐(スポーツライター・エディター)
株式会社カタル代表取締役。HEROs公式スポーツライター。Yahoo!ニュース個人オーサー。ファルカオフットボールクラブ久喜アドバイザー。ライブエンターテイメント業界やWEB業界で数多くのシステムプロジェクトに参画し、サービスをローンチする傍ら、2016年よりスポーツ分野を中心に執筆活動を開始。リアルなビジネス経験と、執筆・編集経験をあわせ持つ強みを活かし、2020年4月にスポーツ・健康・医療に関するコンテンツ制作・コンテンツマーケティングを行う株式会社カタルを創業。取材テーマは「Beyond Sports」。社会との接点からスポーツの価値を探る。公式サイト http://segawa.kataru.jp