鈴廣かまぼこは、小田原の自然や文化を楽しみながら体験できるツアーを開催しています。農業や畜産、ものづくりや伝統文化継承の担い手の方々から直接お話を伺いながら、その時期ならではの特別な体験をしていただけます。
今回は、西湘エリア唯一の味噌蔵「加藤兵太郎商店」7代目 加藤篤さんと一緒に味噌づくり体験ができる教室を3月9日に開催いたしました。お子様連れのご家族やご夫婦、ご友人同士など、各地からたくさんの方にご参加いただきました。
本記事では、味噌のプロから直接教えてもらえる貴重な味噌づくり体験の様子をご紹介いたします。
西湘エリア唯一の味噌蔵「加藤兵太郎商店」7代目から味噌づくりを学ぶ
今回ご協力いただくのは、神奈川県小田原で1850年に創業した味噌蔵「加藤兵太郎商店」7代目・加藤篤さんです。
厳選した原料と箱根山系の美味しい地下水で仕込み、今では珍しい木桶での熟成を続けています。 長年仕込んでいくうちに麹菌が木桶に住み着き、加藤兵太郎商店特有の味とコクを醸し出します。
かまぼこと味噌には共通点があります。それはどちらも使用する「水」によって出来が左右されるということです。
鈴廣かまぼこの里には箱根富士丹沢山系から流れる清らかな地下水が湧き出ています。この地下水は鉄分がなくミネラルを適度に含み、かまぼこのしなやかな弾力を作るのに欠かせません。
仕込みから半年かけて育てる、手づくりの味噌
皆さんエプロンと帽子を身に着け、いよいよ味噌づくりを開始!
味噌の基本的な材料は、大豆、米麹、塩。作り方さえ分かれば、このシンプルな材料のみでご自宅でも味噌をつくれるのです。
まずは米麹に塩を混ぜて「塩切り麹」を作ります。ここで使用する米麹は加藤兵太郎商店で使っているものと同じもの。
次に味噌づくりで最も重要で大変な工程、炊いた大豆をつぶす作業です。
箱根富士丹沢山系の水でふっくら炊き上げた大豆を手作業で丁寧につぶします。大豆の粒感がなくなるぐらいまで、手のひらを使って力強く押しつぶします。
大豆はふっくらと柔らかいのですが、たくさんの大豆を粒感がなくなるまで手作業でつぶすのは想像以上の重労働!グーでパンチしながらつぶすお子様や親指でひと粒ひと粒つぶす方など、皆さん個性豊かに大豆と向き合っていました。奮闘すること30分、きめの細かいなめらかな大豆が仕上がりました。
頑張ってつぶした大豆に塩切り麹を少しずつ混ぜてこねます。つぶした大豆と合わせると、発酵が進んで味噌が出来上がります。味噌の仕込み完了まであと少し。
食品ができる過程を見ることは、興味の幅や想像力を広げるきっかけになりますね。
大豆と塩切り麹を混ぜたものを、空気が入らないようにぎゅっと桶に詰めれば、味噌の仕込みは完了です。
あとは約1年間、ご自宅で熟成させれば味噌の完成です。味噌は気温や湿度など、四季を味あわせることにより美味しく仕上がるそうです。熟成には時間がかかりますが、自分の手でつくった味噌の味を想像しながら、季節の移ろいとともに待つという時間はなんて豊かな時間でしょう。自分が作った味噌がどんな味に仕上がるか、とても楽しみですね。
お昼ごはんは「いいちみそ」と地場食材の豚汁と炊き立てごはん
味噌づくりのあとは、地場食材をふんだんに使ったお昼ごはんでお腹を満たします。
味噌の美味しさを一番シンプルに味わえる料理は、やっぱり味噌汁!ということで、今回は加藤兵太郎商店を代表する味噌「いいちみそ」を使った豚汁と、ご飯、かまぼこをご用意しました。豚汁は地元産の豚肉と椎茸、野菜をたっぷりと。ご飯は小田原の農薬も化学肥料も使用しない田んぼで育ったお米をふっくらと炊き上げて。
豚汁もご飯もかまぼこも食べ放題!ゴロゴロと大きな具材が入ったボリューム満点の豚汁に皆さん驚きの様子。味噌づくりで疲れた体に染み渡り、心も体もぽかぽかに。おかわり続出のお昼ごはんとなりました。
今後も地元の協力者の方々とともに、この地でしかできない貴重な体験ツアーを企画してまいります。本サイトやSNSでご案内いたしますので、ぜひご参加お待ちしております。
概 要
- 開催場所
- 神奈川県小田原市風祭245MAP
- お問い合わせ
- TEL 0120-07-4547(9:00-17:00)