上質なかまぼこを生み出す国家資格

和食文化を彩る“かまぼこ”

古くは上流階級層にとっても、贅沢品でした。
上質なかまぼこは、上質な“素材”と“職人技”がなければ
生み出すことができません。

秋の夜長、じっくり読書や勉強したい季節ですね。
今回は【かまぼこの職人技】についてのお話です。

かまぼこの職人技は「国家資格」

機械のみでは出せない、熟練の技を要するかまぼこづくりだけに、その技の認証には国家資格が必要です。

その資格名は

『水産練り製品製造技能士』

一級と二級があります。

 

また試験は「生魚コース」と「冷凍すりみコース」の
二コースからの選択制となっていて、
必要に合わせて選ぶことができます。

資格取得の最短コースは
水産高校等を卒業し、二級の受験資格を得て二級試験に合格後、
二年の実務経験を経て一級に臨みます。
試験は二年に一度行われ、現在、一級合格者は全国で246名。
ちなみに小田原鈴廣には8名の一級技能士がおります。

「生魚の状態を知らずして伝統の維持や継承はない」
と考える鈴廣では、「生魚コース」での資格を取得しています。

 

 「機械のワンタッチの状況に慣れてしまうのは危険」と言い切れるのは、鈴廣の一級技能士の一人。

「“きょうはおかしいな”と思っても、対応できなくなってくる。
機械を導入しても、自らの手で魚をおろし、素材の状態を見極める基礎からはじめないと、かまぼこの伝統が根底から揺らいでしまいます」ときっぱり。

 

国家資格は、
魚の基礎知識や職人の技を、次世代へ橋渡しする重要な役割を担っているのです。

 

次回は、職人技のさらなる深みへ!
「鈴廣ならではの社内教育」についてです。

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