かまぼこと聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?
板についた紅白の蒲鉾を思い起こすかたが多くいらっしゃるのですが、ちくわ、はんぺん、伊達巻、さつま揚げなども全てかまぼこです。
かまぼこと聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?
板についた紅白の蒲鉾を思い起こすかたが多くいらっしゃるのですが、ちくわ、はんぺん、伊達巻、さつま揚げなども全てかまぼこです。
上の地図をご覧いただくと分かるように、地域ごとにも特徴が見られます。
たとえば、関東は板についた蒲鉾、鹿児島は揚げたかまぼこ、鳥取はちくわ、仙台は笹かまぼこが食卓に多く並びます。
それぞれの蒲鉾の違いについてご興味がある方は、こちらをご覧くださいね。
水揚げされる魚の種類が土地ごとに異なるため、それぞれの魚に適した独自の製法が発達しました。その結果、地域ごとにかまぼこの形、風味、食感が異なっているのです。
今日は、お正月にかかせない『板についたかまぼこ』と『伊達巻』の地域ごとの違いについて書きたいと思います。
上の4つの板かまぼこ。それぞれ、どこの地域のものかわかりますか?
答えは、
左の2つは、関東で馴染み深い紅白の『小田原かまぼこ』
3番目が大阪などの関西地方の『焼板かまぼこ』
最後は山口名産として有名な『白板かまぼこ』
です。
『小田原かまぼこ』は表面がつややかで、食感はしなやか。みりんなどの甘みがほかの地域に比べて強いのが特徴です。すり身を一度裏ごしをしてなめらかさを出しています。
使用している魚もオキギスやシログチという、なめらかな弾力がでる魚を好んで使用しています。
大阪などの関西地方では、蒸板かまぼこの表面にみりんなどを塗ってあぶり、濃い焼き色をつけたものが主流です。山口県特産の白板かまぼこは、表面にちりめんじわがある板かまぼこが有名です。ちりめんじわがきめ細かく均等に入っているほど、弾力があるそう。
もう一つ、おせちに欠かせない「伊達巻」。こちらも、地域によって違いがあります。
関東圏の伊達巻は、西日本に比べて甘いのが特徴です。煮物なども関東が濃い味といわれますが、伊達巻も通じるものがありますね。グチやハモ、スケソウダラを使います。さらに、細かい話になりますが、東京と小田原でも伊達巻に違いがあること、お気づきですか?
小田原伊達巻はジューシー。しっとりと魚の香りがつよく、みりんもたっぷりで蜜があふれるほど。一方、東京伊達巻はふんわり。卵が多く、カステラのような食感をしています。そのため東京のお客様から「鈴廣の伊達巻は、私の知っているのと違うわ」とよく言われることもあるのです。
ご実家に帰省される方は、是非現在お住まいのかまぼこをお土産に持ち帰りませんか?
地元のかまぼことお住まいの地域のかまぼこの違いを比較してみてはいかがでしょうか。