ライターとして、鈴廣の魅力のあれこれを探っている私は、この日をずっと楽しみにしていました。
「自分で作った焼き立てちくわを箱根ビールと一緒に楽しめるんだから、あれは絶対経験するべき」。すでに小田原の鈴廣を訪ねたことのある友人から、そう聞いていたからです。かまぼこやちくわの手作り体験は、子どもも大人も楽しめるかまぼこ博物館の人気プログラムだそう。今回はちくわの体験を予約。もちろん、一緒に飲む箱根ビールは購入済みです。
ライターとして、鈴廣の魅力のあれこれを探っている私は、この日をずっと楽しみにしていました。
「自分で作った焼き立てちくわを箱根ビールと一緒に楽しめるんだから、あれは絶対経験するべき」。すでに小田原の鈴廣を訪ねたことのある友人から、そう聞いていたからです。かまぼこやちくわの手作り体験は、子どもも大人も楽しめるかまぼこ博物館の人気プログラムだそう。今回はちくわの体験を予約。もちろん、一緒に飲む箱根ビールは購入済みです。
ちなみに、体験と合わせてぜひ訪ねて欲しいのが、同じ建物内の「かまぼこ博物館」。ここでかまぼこやちくわに詳しくなっておけば、手作り体験がさらに楽しくなります。子どもにも分かりやすい平易で詳細な解説は、実は大人にとっても発見が多いものです。
さあ、いざちくわ作り。
広くて清潔な教室には、大きな台の上に銘々の魚のすり身と職人と同じ専用の包丁、ちくわを巻き付ける竹の棒が用意されています。参加者は、渡されたヘアキャップをかぶり、簡易エプロンをし、しっかり手を洗って自分の場所へ。真剣な表情でスタッフの説明を聞いています。「鈴廣のかまぼこやちくわには、1本に約3匹ほどのお魚が含まれています」。スタッフの説明に、えーっと驚くのは子どもだけではありません。むしろ、大人の方がびっくりしていたり。
体験前に博物館で知識を得た私には、目の前の魚のすり身も見え方がちょっと違います。長い工程を経て出来上がった、良質なお魚たんぱく質のかたまりなんだなあ、としみじみ有難い気持ちと、すり身への愛おしいまなざし。
よし、いいちくわ作るぞ。
「作り方は2つあります。簡単なのは、すり身を手で棒にくっつける方法。お団子や瓢箪の形などにもできます。難しいのは、専用包丁で棒にぴったり巻き付ける方法です。お好きな方で挑戦してください」と説明は続きます。
見まわすと、参加者全員が包丁を選択。そうそう、せっかくだから、みんな職人さんみたいにやってみたいのです。向かいの小さな子どもも包丁を選んで、そばで見守るお父さんはびっくり顔。でも、子どもの顔はやる気に満ちていて、いい表情です。
手作り体験、やってみると結構コツがいります。すり身って、思っている以上に柔らかい。仕上がりは、すべて自分の包丁使い次第です。ぼてっと棒からすり身が落ちたら一大事。簡単じゃないから、大人も子どももみんな目の前のすり身に集中して、その場にもの作り独特の雰囲気が漂います。
無事、竹の棒にちくわのすり身を巻きつけました。あとは焼けるのを待つばかり。さあ、どんな形に仕上がるのか、待ち遠しいなあ。
「はい、どうぞ」スタッフから手渡されたちくわはこんがりいい色、思ったよりいい形で、我ながら満足。なんといっても、焼き立ての香りが食欲をそそります。自分で作ったからか、余計においしそう。
まずはあつあつをその場でひと口。わあ、焼きたての皮ってこんなにも香ばしい。あれ、弾力が凄い、かみ切るまでのすり身のむちっとした粘りに感動です。初めての焼き立てマイちくわを食べながら、いろんな発見が楽しい。ひと口かじった残りのちくわを見つめていたら、この愛しい作品を家族に食べさせたくなって、結局ビールと一緒に大事に持ち帰りました。
今度は子どもと一緒に、かまぼこに挑戦しよう。
さらに練習したい人は、おうちでかまぼこづくりという手もあります。かまぼこ博物館では「かまぼこ手づくり体験キット」を販売しているのです。ここでの体験の楽しさを、自宅でも!
【かまぼこ博物館の営業時間】
営業時間/9:00~17:00
0465-24-6262
【かまぼこ博物館での手作り体験教室】
鈴廣のかまぼこ博物館には、かまぼこやちくわ、揚げかまぼこを自分で作ることができるプログラムがあります。
当日参加もできますが、参加人数が限られているためウェブから事前予約することをおすすめします。
■手作り体験教室の事前ご予約は→こちら
■かまぼこ・ちくわ手づくり体験(水曜日以外)
※教室開始20分前までに、博物館1階の受付カウンターにて受付をお済ませください。
第1回 09:30-10:20
第2回 10:50-11:40
第3回 12:10-13:00
第4回 13:30-14:20
第5回 14:50-15:40
■ちくわ手づくり体験(水曜日のみ)
※教室開始20分前までに、博物館1階の受付カウンターにて受付をお済ませください。
第1回 09:30-10:00
第2回 10:30-11:00
第3回 11:30-12:00
第4回 13:00-13:30
第5回 14:00-14:30
第6回 15:00-15:30
text by Saori Bada / photographs by Hiyori Ikai
この記事を書いた人
馬田草織
編集者・ポルトガル料理研究家。料理雑誌などで編集者・ライターとして活躍するかたわら、自宅でポルトガル料理教室を主宰。Web「cakes」にてお酒に合うポルトガル料理を紹介する「ポルトガル食堂」を連載中。
近著『ムイトボン!ポルトガルを食べる旅』(産業編集センター)など著書多数。
http://badasaori.blogspot.com/