#超特選古今・古黄

職人手づくり超特選蒲鉾「古今」を語る〜素材編〜

慶応元年の創業以来、かまぼこ一筋の鈴廣が伝統の技でつくりあげた超特選蒲鉾『古今』。その特徴は練り上げた羽二重のような白さと、しなやかな弾力の歯ごたえ。

近年では全国蒲鉾品評会の最優秀賞であります農林水産大臣賞を平成27年、平成28年と二年連続受賞しております。

今回は古今の作り方や魅力についてご紹介いたします。

グチとオキギスを求めて

超特選蒲鉾「古今」は、鈴廣の職人が手作業でつくる板かまぼこ。

この古今は、かまぼこの原料魚であるグチに希少なオキギスをほどよく取り合わせています。小田原沖で漁獲されるオキギスは、江戸の頃より上質なかまぼこの原料として使われてきました。

小田原沖で漁獲されるオキギス

関東大震災を境にオキギスが激減して久しい今、オキギスを釣るのは、小田原でたった一人の専門漁師です。
オキギスは「延縄漁」という漁法で、いかの切り身を二千本くらいの針につけ、水深二百〜六百メートルという深い海にしかけ、手で引き上げます。

オキギスを原料にしたかまぼこは、表面に絹のような光沢を生じ、食べたときの歯当たりにしなやかな弾力があり、気品ある旨味と甘味を呈します。これこそが「小田原かまぼこ」の特徴とされ、かつては、オキギスに魅せられて江戸・日本橋の魚河岸から小田原に移り住むかまぼこ職人も多かったというほどです。

白さのひみつ「水晒し」(みずさらし)

職人が、かまぼこづくりで行う「水晒し」。
これは、魚の身(魚肉)を水で洗い、かまぼこの弾力を阻害する脂肪や酵素、血液などの生臭みのもとをとりのぞきます。そうすることで、みずみずしい艶のある白さと弾力が生まれるのです。かまぼこの白さは自然な白なのです。

「水晒し」で使う水は、箱根百年水と呼んでいる小田原の地下水。

この地下水は箱根丹沢連山に降った雨が大地にしみこんで、100年以上もの歳月をかけ、自然に濾過されたもの。カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを適度に含み、鉄分をほとんど含まない、かまぼこづくりに最適なめぐみの水です。

地下水は、ミネラル分の多さにより「硬水」と「軟水」分けられます。ヨーロッパでは、ミネラル分の多い硬水がほとんどで、日本ではミネラル分の少ない軟水が多いのです。軟水はまろやかで軽く、硬水はしっかりと重い風味を感じます。

小田原の地下水も軟水ですが、他の地域に比べると硬度が高く「やや硬い軟水」です。このほどよく硬い水があったから、白い小田原かまぼこがつくれたのです。

弾力を生みだす「摺り」

水晒しの次に、魚肉を石臼と杵のついた擂潰(らいがい)機に入れて摺ります。

まず塩、次に調味料を加えて摺ます。ここで蒲鉾の出来具合が決まりますから、タイミングや量は、職人が手で魚肉の状態をおたしかめて慎重に調整します。

塩が加わると、魚肉にねばりが出てまとまってきます。さらに摺り続けると、魚肉が十分に練り合わせられ、なめらかでねばりのある「すり身」になります。これが、白くてなめらかな弾力のもとです。

熟練職人の技が光る「板付け」

超特選蒲鉾『古今』は、熟練職人がかまぼこ包丁で、板にすり身を付けていく「引き起こし」の手法でおつくりいたします。

引き起こしで、かまぼこの土台となる部分をつくります。中掛け、上掛けとじょじょに重ねていき、3段階で小田原かまぼこ伝統のおめでたい形、“末広(扇を広げたような形)”となるのです。

この3段階で板付けする適度な合い間に魚の筋肉の繊維がつながり、かまぼこの弾力が生まれます。魚のすり身は短時間のうちに身質が変化してしまいます。かまぼこが出来上がったとき、よい弾力にするためには手際よい板付けを行い、次の蒸す工程に移らなければなりません。

熟練職人は適度な間を見極めて素早く板付けを行います。こうして作られる超特選蒲鉾『古今』は、かまぼこ職人によって支えられているのがよくわかります。

じっくりと蒸籠で蒸せば、超特選蒲鉾『古今』が出来上がります。

このあと、じっくりと蒸籠で蒸して、超特選蒲鉾『古今』が出来上がります。

古今を贈る

選び抜かれた貴重な素材と大切に受け継がれし職人の熟練の技、この二つが組み合わされて生み出された超特選蒲鉾『古今』。鈴廣が自信をもっておすすめするお品です。

大切なかたへの贈りものや、元旦のおせちに一番良いものをお召し上がりたいときにおすすめです。

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