#歳時記

国家資格をもつかまぼこ職人が新たに生み出す、初春を彩る「歳時記 梅まつり」

毎日の暮らしの中で「お花見」「端午の節句」「お月見」といった節句を楽しむひとときは、なんとも贅沢なものです。鈴廣では、四季折々の行事や風景をかまぼこで表現して詰合せにした商品「歳時記」シリーズで、季節の移ろいに華を添えてきました。そんな「歳時記」が、2024年よりリニューアル。年間を通じて9種類展開される本シリーズの第1弾として、2024年1月22日より「歳時記 梅まつり」が販売されます。

和歌の世界観を取り入れた雅な詰合せ

すがすがしい思いで新年を迎えたあと、待ち遠しいのはぽかぽか陽気の春の到来。そんな春への思いを込めた「歳時記 梅まつり」は、小田原名物梅の花を象った手づくりかまぼこなどが入った、初春を彩る華やかな詰合せです。なかでも「細工蒲鉾」は国家資格をもつかまぼこ職人がひとつひとつ手づくりする渾身の逸品。日々進化する職人技を細工蒲鉾の開発に活かそうと、2023年よりリニューアルプロジェクトが始動しました。新しい細工蒲鉾は、かまぼこが誕生したといわれる平安時代の古今和歌集や万葉集などの世界観を取り入れ、見ても食べても楽しい商品に仕上げました。

職人たちの繊細な感性が随所に光る細工蒲鉾

歳時記 梅まつり」を彩る細工蒲鉾は4種類。

「これまでのものは色づかいもポップでかわいらしいイメージでしたが、リニューアルにあたり、春のきりっとした空気感を出したいと思いました」

こう語るのは、細工蒲鉾のリニューアルを牽引する和田美華。数ある鈴廣の商品のなかでも特に繊細な技術が求められる「超特選『古今』鹿の子」の細工を手掛ける、伝統製造課でも数少ない女性職人のひとりです。

まずは、梅の枝先で春の訪れを告げるうぐいすを表した「梅にうぐいす」。


「歳時記梅まつりでは、「緋色(ひいろ)」と「若草色」の 2 つの色を基調としています。梅の花の色を表現している緋色は、古来より富を象徴する色として親しまれ、着物や和装に用いられてきました。「若草色」は早春に芽吹いた若草を思わせる柔らかな黄緑色。これらの日本の伝統色が、歳時記を通じて次世代へ受け継がれますようにと想いを込めました」

冬の寒さに負けず凛と咲き誇る雪中の「紅梅」は、緋色のかまぼこに白いかまぼこをうっすらとかぶせ、梅に積もる雪を表現しました。カニ身を混ぜ込んだ生地は旨みたっぷりで、目でも舌でも楽しめます。

「細工蒲鉾は、和菓子の芸術品ともいわれる「上生菓子」の製造方法を参考にして開発しました。成形した形がそのまま製品になる和菓子と違い、かまぼこは成形後に加熱工程があるため理想の完成形に近づけるのは至難の業。配合と成形の微調整を幾度も重ね、ついに納得のいく完成形へとたどり着きました」

春かほる丘」は、雪の残る丘に梅が咲く風景をイメージ。

「ぷりっと歯切れのよい若草色のかまぼこで、とろりと柔らかな食感のさつまいもペーストを包みました。かまぼこの塩味とさつまいもの甘味が絶妙にマッチするくせになる味わいです」

そして、3層のキューブ型が印象的な「梅暦」。

「4種類の細工蒲鉾をお皿に並べたときに立体感が出るよう、高さを意識しました。他が丸みを帯びたフォルムのなか、シンプルで直線的なこの形はアクセントにもなりますよね。色で紅白の梅とその枝を表現しており、白の層にはゴマを、茶色の層にはさらしあんを混ぜ込むことで、味と食感に変化を出しています」

大切な人への贈り物や手みやげにも

歳時記 梅まつり」は、これら4種の細工蒲鉾に、節句蒲鉾と節句伊達巻を詰め合わせた豪華なセット。箱をあけて、さっと食卓に並べるだけで、ご家庭に柔らかな春の風が届きます。サプライズ感もあるので、贈り物や手みやげとしても喜ばれそう。お酒のお供としてはもちろん、お茶請けにも最適なので、ぜひ大切な人と花鳥風月を感じながらお楽しみください。

Photos by Hiroshi Yahata ,Written BY Tomoyo Tsuchiya

歳時記梅まつり

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