青山界隈のトップシェフが集結した「チームブルーマウンテン」との「ピンチョスレシピ」企画。
青山界隈のトップシェフが集結した「チームブルーマウンテン」との「ピンチョスレシピ」企画。
■石井シェフプロフィール
『1973年6月2日東京・神田生まれ。辻調フランス校卒業後、レストランアテスエにて修行。’98年に渡仏、ジョルジュ・プラン、ジャンバルデ、ベルナール・ロバン等にて4年間に渡り修行。帰国後、レストランモナリザ丸の内入店、’05年に同店料理長に就任。ル・テタンジェコンクール・ジャポン’08・’09年において二年連続準優勝。現在はル・テタンジェコンクール・ジャポンの審査員に就任。2015年CXドラマ:「問題のあるレストラン」の料理監修及び調理技術指導を務める。2016年CXドラマ:「Chef~三ツ星の給食~」の料理監修及び調理技術指導を務める。』
■石井シェフからみた鈴廣かまぼこの印象
かまぼこの最大手であり、老舗のイメージを持っています。食材として使ったのは初めてでしたが、最上級の旨味、上品な舌触り、硬すぎず程よい食感だと思いました。サスティナブルシーフードの活動もしているので、かまぼこを作られている過程を見学したり、原材料が何を使っているかも実際に見てみたいと思いました。
「スモークサーモンとかまぼこ、クリームチーズと大葉のカネロニ仕立て」2人分
かまぼこと相性の良い材料で、一体感のある料理になるように仕上げました。
見た目の華やかさはもちろん、クリームチーズにライムジュースを加えることでさっぱりだけど濃厚さを感じられる点や、仕上げのオリーブオイルなど、かまぼこを主役としてしっかり主張させつつフランス料理になるように仕立てています。
白ワイン/シャンパン/日本酒などと相性が良さそうです。
今回使用した「謹上かまぼこ」は味がしっかりしていて旨味を感じるうえ、上品なプリッと感。サーモンとクリームチーズが柔らかいため、この絶妙な歯ごたえが無ければ一体感は生まれません。
ご家庭では、このレシピのように、クリームチーズに少し酸味や香り付けをすると味が引き締まるのでオススメです。
ライムがない場合はレモンやゆずでもOK。それだけで料理のグレードがぐっと上がります。
・スモークサーモン (100g)
・かまぼこ (1×1×10cm 棒状 2本)
・大葉 (4枚)
・クリームチーズ (80g)
・ライムピール (適量)
・ライムジュース (適量)
・きゅうり 5mm角 (1/4本)
・プチトマト (1/4cut 4ヶ)
・ブラックオリーブ (5mm角 2ヶ)
・セルフィーユ (4枚)
・オリーブオイル (適量)
・フレンチドレッシング (適量)
・塩、胡椒 (適量)
1)棒状に切ったかまぼこを大葉で巻く。
2)クリームチーズにライムピール、ジュースを入れて混ぜ合わせる。
3) スモークサーモンの上に2を敷きつめる。
4)プチトマトは半分にカットする。
5)4をカットして、セルフィーユを添える。
6)きゅうり、プチトマト、ブラックオリーブ、フレンチドレッシング、オリーブオイルを混ぜ合わせたものを添えて、塩、胡椒をお好みで振りかける。
「かまぼこときゅうりのワサビ風味、アボカドと海老のカクテル仕立て」2人分
手でつまめるものがピンチョスの定義と考えて開発しました。
フランス料理でエビとアボカドのカクテルという料理が前菜であるのでそれをベースにしつつ、フランス料理の伝統的なソースであるマヨネーズを使用しています。
春巻きの皮のパリパリ感、きゅうりのカリカリ感、かまぼこのプリッと感が、口に入れた瞬間に一度に楽しめる料理です。
盛り付けは、日本酒を入れる升をイメージ。かまぼこは和の食材なので、洋の融合を意識しました。
手に取る際に春巻きの皮にゴマが付いたまま食べても、味に影響がないよう気を配りました。
ご家庭では、春巻きの皮の形を上手に作れるかがポイント。こちらでは三角錐の型に巻きつけて焼きましたが、型紙などを用意すれば案外簡単に再現できるのでぜひお試しください。
・春巻きの皮 (1枚)
・かまぼこ (2mm角 40g)
・きゅうり (2mm角 40g)
・アボカド (1/4ヶ)
・芝海老(ボイル) (2尾)
・ラディッシュ(スライス) (4枚)
・きゅうり(スライス) (2枚)
・ディル (適量)
・マヨネーズ (適量)
・タバスコ (適量)
・ワサビ (適量)
・塩、胡椒 (適量)
1)春巻きの皮を三角錐の型にはめてオーブンで焼き上げる。
2)マヨネーズ、タバスコ、ワサビ、塩、胡椒を混ぜ合わせたもので、かまぼこ、きゅうりを和える。
3) 1に2を絞り入れて、つぶしたアボカド、きゅうり、ラディッシュ、芝海老、かまぼこ、ディルを飾る。
4)升にゴマを敷き詰めて盛り付ける。
■チーム・ブルーマウンテンとは
青山界隈のトップシェフ達が【共存】をテーマにチームを結成。情熱を持つ生産者達との共存、料理をこよなく愛する料理人達との共存、豊かな恵みを生みだす自然との共存、食の大切さを伝えるための子供達との共存・・・食を通じて未来の日本が少しでも豊かになれる様に【共存】していくための活動を行っています。
■石井シェフにとってのチーム・ブルーマウンテン
青山近辺で今勢いのある、同世代のシェフが集まり立ち上げました。東京でも一等地の青山から、レストラン業界や社会に対して、何かメッセージを発信できるんじゃないかということで、同じ志を持ったシェフが集まっています。とくに生産者との繋がりを大切にしながら、イベントなどの活動を行なっています。
例えばその一つが災害支援。昨年の台風19号のときには、千葉出身のシェフと千葉を支援できないかと、チャリティーディナーを開催して募金を募り、寄付しています。一昨年の西日本豪雨災害の支援も同様に行いました。
被災された地域には普段お世話になっている生産者の方がいらっしゃします。千葉県で取引のある農家さんからは「野菜が売り物にならない」という声がダイレクトに入ってくるので、普段野菜を納品していただいていることへの恩返しを少しでもしたいと思い、野菜を全て買い取って店頭販売をしたり、チャリティーディナーに使用したりしています。
モノリス=一枚岩を意味し、スタッフも料理も「一体感」を大切にしています。
さまざまな地域から集まる別々の素材を、お皿の上で一つにまとめる、ということを目指しています。
東京都渋谷区渋谷2-6-1平塚ビル1F