青山界隈のトップシェフが集結した「チームブルーマウンテン」との「ピンチョスレシピ」企画。
青山界隈のトップシェフが集結した「チームブルーマウンテン」との「ピンチョスレシピ」企画。
■薮崎シェフプロフィール
父が経営する食堂を継ぐため横浜中華街「菜香新館」で修業。1999年「菜香立川店」料理長に就任。2007年ナチュラルチャイニーズレストラン「Essence」を開業。中華中医薬学会が認証する国際薬膳調理師をはじめ、ふぐ調理師免許、ソムリエ・エクセレンス、チーズプロフェッショナル、野菜ソムリエ等多数の資格を取得。化学調味料を一切使わない中国料理と本格的なワインを楽しめる店として女性の強い支持を集めている。2012年農林水産省料理マスターズブロンズ賞受賞。NPO法人全日本薬膳食医情報協会副理事。1973年静岡県生まれ。
■薮崎シェフからみた鈴廣かまぼこの印象
魚の旨味がしっかりしており、食感も自然な弾力で、伝統あるかまぼこの王道だと感じます。鈴廣のかまぼこは昔から有名で普段から食べていますが、料理にするのがもったいないくらい、かまぼこ自体がとても美味しく思います。
かまぼこ自体は中華の食材としては無いものですが、魚のすり身の団子やつみれの料理は多くあります。今回のレシピはそういった、魚に合う食材や調味料をベースに考案しました。
「カマボコのパクチー陳皮春巻 ナンプラーのパプリカソース」
陳皮とパクチーを魚のすり身に混ぜあわせ、団子にする中華料理を元に、春巻きとしてアレンジしました。陳皮の爽やかな酸味が味のアクセントとなり、美味しさを一層引き立てます。陳皮が手に入りにくい場合は、みかんやオレンジの皮で代用も可能です。
ポイントは、揚げすぎないこと。表面がカリッとする程度が、最適な揚げ具合です。またソースに使うパプリカは、軽く手で潰してからミキサーにかけると、よりパプリカらしい風味が引き立ちます。
・古今蒲鉾 白 60g
・春巻の皮 2枚
・豚の背脂 20g
・陳皮 2g
・黄色パプリカ 30g
・薄力粉 小さじ1
・パクチー 4g
[調味料A]
・太白ゴマ油 5g
・塩 ひとつまみ
・ナンプラー 4g
・生唐辛子 ひと切れ
・レモンの絞り汁 2g
「カマボコと巻き湯葉の串焼き ココナッツカレーのデップ」
魚の団子をカレーで煮込む香港の屋台料理に着想を得て、今回はかまぼこそのものの美味しさを活かすため、カレーソースを付けて食べるタイプのレシピを考案しました。
香港は中華圏ですが、土地柄、東南アジアの文化が混ざり合った料理が多く、このレシピもエスニック感のある味わいに仕上げています。ナンプラーは魚料理との相性がよく、香りも一緒に楽しんで頂きたいです。
手順もあまり複雑でなく、簡単にできると思いますのでぜひお試し下さい。
・古今蒲鉾 白 40g
・巻き湯葉 20g
・サラダオイル 小さじ1
・ラー油 小さじ1
[調味料A]
・カレー粉 6g
・干し海老 5g
・ニンニクみじん切り 5g
・生姜みじん切り 3g
・無塩バター 1g
[調味料B]
・塩 2g
・牛乳 50cc
・中華スープ 50cc
・ココナッツミルク 25cc
・ナムプラー 小さじ1/2
・クミンシード ひとつまみ
・きび砂糖 2g
・水溶き片栗粉 適量
■チーム・ブルーマウンテンとは
青山界隈のトップシェフ達が【共存】をテーマにチームを結成。情熱を持つ生産者達との共存、料理をこよなく愛する料理人達との共存、豊かな恵みを生みだす自然との共存、食の大切さを伝えるための子供達との共存・・・食を通じて未来の日本が少しでも豊かになれる様に【共存】していくための活動を行っています。
■薮崎シェフにとってのチーム・ブルーマウンテン
青山近辺の同世代のシェフたちで食育などの活動をしており、私はリストランテホンダの本多シェフからのお誘いで参加しました。尊敬できる仲間たちばかりです。
私自身は、以前より自家農園で野菜を栽培しているなど、生産者としての活動にも携わっています。自分たちができるところから実際に活動することで、生産者とシェフの両者が信頼し合える関係性ができてきていると思います。互いに相談し合ったり、交流会などを行う中で、第一次産業である農業の未来を私たちシェフも考えていくことが大事だと思っています。
南青山エッセンス
東京都港区南青山3丁目8-2 サンブリッジ青山1F
03-6805-3905
https://essence.tokyo/
薬膳の考えをベースとした中華料理を提供しています。例えば中華といえば鶏ガラスープですが、薬膳の五畜という考えのもと、牛・豚・馬・羊・鶏といった食材のバランスをスープに取り入れるなどしています。
また足利市にある自家農園の野菜を使用しており、畑の旬が、そのままお店の旬になるような料理を考えています。