年神様を手作り飾りでお出迎え

今年は、お正月飾りにもひと工夫加えてみませんか。お正月飾りは年神様をお迎えするための依り代(神様が降臨するもの)として、家々に飾られます。
「来年もいい福がやってきますように」と願いをこめて手作りを。今日は家庭で簡単につくることのできる正月飾りをご紹介します。

かまぼこ板の松飾り

まずはお正月に欠かせない松飾り。松は「神を“待つ”木」という意味から、平安時代から神の宿る木として尊ばれてきました。樹齢も長く、長寿を象徴している木でもあります。松飾りをかまぼこ板で作ってみましょう。所要時間は10分です。

材料

作り方
  1. かまぼこ板3枚をきれいに洗ってよく乾かす。
  2. 祝儀袋の水引き部分を封筒からはずす。
  3. かまぼこ板3枚を重ねる。
  4. 箸袋に松をいれるか、松の下半分を和紙で包む。
  5. 写真のように、かまぼこ板と松を重ねて、水引でとめる。

玄関にも置ける小さなお飾りです。玄関で年神様をお迎えしましょう。

鈴廣のお店にかける正月飾り

水引きは日本の伝統的な飾り紐です。起源は飛鳥時代にさかのぼるのだとか。魔よけの赤と清浄の白の紙の紐を結い、お祝いの席に飾ったり、贈り物にかけたりします。

【材料】

なお、水引の本数は五本、七本などの奇数が縁起がいいものです。ただし、十本も使われることがあります。十本結びは偶数ととらえずに、奇数の5本を倍数にしていると考えられるからです。また、十分に満ちたりているという意味合いも持ちます。

【作り方】

  1. 紅色の水引きだけをいく筋も束ねて、太い紐にする。白の水引も同様にする。
  2. 1でつくった太い紅白の紐を2本ねじりながら、1本にまとめていく。
  3. 2を蝶々結びにする。結び目に松や金色の和紙を添えて留める。

なぜ蝶結びにするかご存じですか?蝶結びは簡単に結び直す事ができるからだそうです。
「何度も繰り返し結べるように。」→「何度も繰り返し祝えるように。」

そんな願いをこめて、蝶結びにするのです。余談ですが、二度と起きてほしくないような結婚や弔事の時には蝶結びにはしません。一度結んだらほどけない「結びきり」という結び方を選びます。

炭俵飾り

最後に炭俵の飾りを紹介します。白い和紙で炭を巻き、金銀の水引きをかけてねじってしっかり留めます。朱色の漆器にのせれば厳かで華やかな雰囲気に。
炭には、消臭効果や湿度の調整作用があるといわれています。また、マイナスイオン効果で、お部屋の浄化作用、さらにはヒーリング効果も期待できるそうです。しつらいとして飾る炭に、その神聖な力を発揮してもらいましょう。

正月飾りは12月28日までに

お正月とは、一年の幸せをもたらしてくれる歳(とし)神様(かみさま)を祀り、お祝いをする行事です。その神様をお迎えする準備として「正月飾り」を用意します。
この準備は12月28日までにといわれています。29日は「9=苦」を含むため、縁起が悪い日と考えられていますし、31日の大晦日も「一夜飾り」といって、タブーとされています。

現在は「クリスマス」を祝うご家庭も多いので、クリスマスとお正月の準備が重なり、大忙しな方も多いと思います。
そんな中、手作りするなんてとっても大変。ですが、手作りすることで正月の準備が「忙しかった」から、「楽しかった」に変わるかもしれません。素敵な思い出になればいいなと願っております。

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