
鈴廣の「職人づくり おでん鍋」は5分ほど温めるだけの、ちょっとの間にできるおでんです。かまぼこ職人が野菜や玉子やホタテ貝などを白身魚のすり身で包んで揚げているから、ご家庭で煮込む必要がありません。
おでん汁も昆布と鰹節仕立ての天然素材だけでつくっており、15倍以上の水で希釈して使います。出汁をとる必要もなく、忙しいご家庭の食卓にぴったりです。
「あえて何か加えるなら、薬味だけで十分ね」とおっしゃるのは、かまぼこアーティストのかまぼこママさん。かまぼこレシピや飾り切りを400品以上クックパッド等に紹介するかまぼこ料理研究家です。最近は、鈴廣のおでんに合う薬味を探して楽しんでいらっしゃるそう。
今回は大根おろしについて話していただきます。
鈴廣のおでん鍋を買った方に、まずかまぼこママさんがおすすめするのが、大根おろしの薬味です。
「とにかく山盛りに、こんもりのせて」とかまぼこママさん。辛味が好きな方には根の下部分を、子どもや辛味が苦手な方には葉に近い青首部分のおろしを渡します。
大根おろしは時間が経つと、酵素のジアスターゼが酸化して、消化を助ける力が減ってしまうそう。なので、食べる直前におろします。
「大根おろしは食卓についた子どもたちの仕事でした。『腕が疲れた~お姉ちゃん交代して!』などという会話が懐かしい。たまに、ちゃんと卸されていないゴロっとした大根の塊が入ってたりね」(かまぼこママさん)。
子育てが終わりに差し掛かったころ、手にしたのが鬼おろし。竹で作られた刃が粗いギザギザしたおろし器のことで、神奈川県の伝統野菜・三浦大根をおろすときには欠かせないと言います。
「三浦大根は水分をしっかり含んだみずみずしい大根です。鬼おろしであれば、水分を残しながらシャキシャキの食感を残しながら卸せます。子育て中は道具を選ぶ余裕なんてなかったけど、今はお気に入りの道具で大根をおろして、卸したてを味わえるようになりました」(かまぼこママさん)。
冬、鈴廣のおでんをぱぱっと温めて、大根をささっと卸してたっぷりのせて、“ちょっと間おでん“をお楽しみください。
佐賀県有田町にある有田焼の窯元の家に生まれ、美しい器に囲まれて育つ。
子供へのかまぼこ弁当を作り始めたのがきっかけで、かまぼこの飾り切りやレシピを考案。
現在はかまぼこアート、レセプションパーティ等でかまぼこピンチョスや前菜のテーブルコーディネートなども行う。江戸懐石近茶流師範、草月流いけばな師範、日本画家太田慧香氏に師事。
クックパッド:https://cookpad.com/kitchen/2784459
Instagram:https://www.instagram.com/kamabokomama/
photographs by Hiyori Ikai/ written by Kaeko Liff
おでん鍋:深川製磁 3号土鍋(磁器)