ぷりっとはね返る弾力こそ、かまぼこの魅力。小田原で創業155年の鈴廣が、これまで蓄積したかまぼこ作りにおける技術は、そのほとんどが職人の経験に基づく技として、主に現場で伝えられてきました。しかし、ベテラン職人の技のどこに弾力を生むカギがあるのかは、科学的には解明されてきませんでした。2007年、鈴廣は「魚肉たんぱく研究所」を設立。職人技を科学的に解析することで、おいしいかまぼこをつくる理論を導き出そうと動き出しました。魚のタンパク質に特化した研究所は、日本でも珍しい存在。所長であり博士(農学)の植木暢彦さんに、かまぼこ研究の日常を伺いました。