杖を使用される方、足腰に不安のある方向けの旅行誌が発売されるなど、「足腰が悪くても快適な旅を楽しみたい」そんなにニーズに答えた観光地の受け入れ体制などが整備され始めた一方で、一方で、やっぱり旅行を楽しむには体力と足腰が必要。
本日は、お孫さんとも一緒に旅行を楽しむための、高齢者にも簡単にできる足腰の鍛え方をご紹介します。
筋肉の量は、20代をピークに、30代以降は年1%の割合で減っていくと言われており、30代から注意が必要です。加齢に伴い筋肉の量が減って寝たきりのリスクが高まる症候群をサルコペニアと言いますが、40代ではなんと4人に1人が、サルコペニアまたはその予備軍と言われています。
立ったり歩いたりといった体を支える基本的な動作の基礎となる動作は主に下肢の筋肉が活躍します。そのため「足腰の強さ」がより活動的な日常生活をおくる上で非常に重要となります。
筋肉が低下していないか、筋肉量を測定しなくても簡単にセルフチェックできる方法をご紹介しましょう。
1つでも「いいえ」があった場合は、足腰の筋肉が低下している可能性があります。国内旅行であれ、海外旅行であれ、公共の交通機関やタクシーなどを使えない小さな移動がネックになっていませんか?お店やホテルの中を歩く、階段を登るといった動きをおっくうだと感じず、楽しむ余裕を持つためにも、無理のない方法で、全身の筋肉量の4割を占める足腰の筋肉を鍛えていきましょう。
忙しくてまとまった時間が確保できなくても、すき間時間を利用した細切れの運動で、十分効果を得ることができます。動くことを意識して、歩いたり運動することを心がけましょう。
座る機会が多くなった我々は「ただ立つ」ということを意外としていません。テレビを観る時間の一部を、新聞を読む時間の一部を立って過ごしてみませんか?
一番手軽で効果的です。効果を上げるため、良い姿勢で、大股で、少し早いスピードで歩くことを意識してみましょう。使う筋肉の量を増やすことができますよ。
※少しずつが大切です。まずは良い姿勢で歩く。次にすこし大股で、少し歩みのペースを速めて。と少しずつ日常生活に取り入れていきましょう。
エレベーターやエスカレーターを使わないで、階段を上り下りしましょう。自然と足の筋肉が鍛えられます。
電車に乗ったら座らずに立っているだけで良い運動になります。かかとを少し浮かせて、つま先立ちになれば効果倍増です。
ジムに通ったり、マシーンを使わなくても、ご自宅やオフィスで簡単な筋トレを行なうことで、筋肉量を保つことができます。
椅子から立つ、すわる動作で太ももの筋肉、大腿四頭筋を鍛えることができます。ゆっくり息を吐きながら,3秒かけて「立つ・座る」動作を繰り返します。1日10回を目安に、簡単にできるようになったら回数を増やしていきましょう。
※最初から回数を多くしたり、速くやったりすると、筋肉を痛めたり、怪我をしかねませんので、ゆっくり自分のペースで。
先ほど電車に乗ったらつま先立ちをおすすめしましたが、自宅で歯磨きをしながら、会社でコピーをとっている時になど、自宅でもオフィスでも取り入れることができるトレーニングです。
つま先立ちのまま、ゆっくり3秒かけて上下させます。ふくらはぎの筋肉、下腿三頭筋を鍛えることができ、しっかり踏み込んで歩くことができるようになります。
筋肉を修復し、良い筋肉をつくるため、筋肉の元となる、タンパク質が十分摂れる食事を心がけましょう。肉や魚、大豆製品、乳製品をバランス良く取り入れていきます。
食事の量も大切です。食事量が少ないと、活動のためのエネルギーを確保するために、筋肉を分解してエネルギーに替えようとするからです。
また最近では、たんぱく質を分解したペプチド・アミノ酸のサプリメントが数多くでていますので、少食の方や肉魚が苦手な方などは積極的に取り入れてみるのもよいでしょう。
特にペプチドのサプリメントは吸収効率が良く、疲労感軽減効果もありますのでオススメです。
ペプチドとは、たんぱく質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドでは、既に分解された状態ですので30~40分で吸収されていきます。
老化は足から始まると言われています。アンチエイジング・ロコモティブシンドローム予防のためにも、すき間時間を利用して、無理なく足腰を鍛えていきましょう!