疲れが取れない、だるいと感じるのは、身体に休息が必要なサインであることをご存じでしょうか?身体を休ませるとともに、疲れのメカニズムに対応した成分を取り入れることで疲労から回復しやすくなります。この記事では、疲れを取るのを助けるサプリメントの成分と、摂取する際の注意点を紹介します。
「だるい」「疲れが取れない」「元気が出ない」と感じるとき、身体はどのような状態になっているのでしょうか?
疲れが起こる要因を知り、それに対応した成分をとることが疲労回復を助けてくれます。ここでは身体の疲れを感じる要因について、大きく3つ解説します。
身体を動かすと、筋肉では活性酸素が発生します。活性酸素は細胞にダメージを与え、正常な筋肉の働きを妨げ、疲れを感じさせます。
通常は、体内の抗酸化物質によって活性酸素を消去する仕組みが働きますが、活発に活動し消去しきれないほどの活性酸素が発生すると、細胞が修復されずに疲労感が現れてしまうのです。
活性酸素を除去するホルモンは睡眠中に分泌されるため、寝不足も疲れが蓄積する原因になります。慢性的にこの状態が続くと、「疲れがなかなか取れない」「だるい」といった倦怠感が現れるなどの変化がみられます。
疲れから回復するためには、食事やサプリメントなどから抗酸化作用のある成分を取り入れ、体内の抗酸化物質を増やすことが大切です。
筋肉を動かすにはエネルギーが必要です。筋肉のエネルギー源となるグリコーゲンが不足すると、筋肉の収縮が低下し疲れにつながります。
また、活性酸素によるダメージから細胞が回復するためにも、十分なエネルギーが必要です。エネルギーが不足すると細胞がダメージから回復せず、慢性的に疲れやすい・だるい状態を引き起こします。
そのため、エネルギー源としてグリコーゲンのもとになる「糖質」を補給する必要があります。また、糖質をエネルギーに変える過程で必要なビタミンやミネラルを、食事やサプリメントから十分にとることも大切です。
過度な運動は、筋繊維が物理的に損傷し筋肉の収縮が十分に行われなくなることで、疲れの原因になります。
回復のためには、筋肉を作るタンパク質を十分にとることが大切です。また、筋肉量を増やし体力や持久力をつけることも、疲れを予防し元気な体を保つのに役立ちます。
さらに、睡眠中は成長ホルモンが分泌され筋組織が回復するため、寝不足の解消も心がけてください。
過度な運動は、筋繊維が物理的に損傷し筋肉の収縮が十分に行われなくなることで、疲れの原因になります。
回復のためには、筋肉を作るタンパク質を十分にとることが大切です。また、筋肉量を増やし体力や持久力をつけることも、疲れを予防し元気な体を保つのに役立ちます。
さらに、睡眠中は成長ホルモンが分泌され筋組織が回復するため、寝不足の解消も心がけてください。
身体が疲れる仕組みを理解したところで、それぞれに対応する成分を取り入れ、疲れからの回復に努めましょう。
ここでは、身体の疲れを解消するのに役立つ成分を11種類紹介します。食生活の乱れを解消し、これらの成分を上手く取り入れていきましょう。食生活で不足する場合は、サプリメントで補うのもおすすめです。
活性酸素から細胞を守るために必要な抗酸化成分のうち、疲労対策に役立つとされる成分を紹介します。
イミダゾールペプチドは、活性酸素に対抗する持続力が高く、食品に含まれる成分の中で最も疲労回復に役立つと考えられている成分です。特に鶏むね肉に多く含まれるほか、まぐろ、かつおなどの魚からも摂取できます。
アスタキサンチンは、抗酸化作用の強い成分です。疲れから回復させ、持久力を向上させる機能が知られています。
食べ物では鮭やいくらに含まれていますが、疲労に効果があるとされる量を食べ物だけで摂取するのは難しいため、十分にとりたい場合はサプリメントの活用がおすすめです。
ビタミンCは、抗酸化作用があるビタミンのひとつです。疲れへの対策以外にも、日焼けを防ぐ作用やストレスへの抵抗力を強める働き、動脈硬化や老化の防止にも有効といわれている必須栄養素です。
食べ物ではレモンやいちご、キウイフルーツなどに多く含まれます。
糖質などのエネルギー源からエネルギーを生み出す過程には、さまざまな栄養素が関わっています。ここでは、特に大事な成分を紹介します。
還元型コエンザイムQ10は、細胞でエネルギーを作り出す仕組みに必要な成分です。抗酸化作用があり、体内の酸化ストレスを軽減することによっても疲労を改善することが知られています。
食べ物にはごく微量しか含まれないため、疲れ対策を期待して摂取する場合はサプリメントからとることをおすすめします。
クエン酸は、体内に備わるエネルギー産生のシステム「クエン酸回路」の働きに関わる物質です。食べ物ではレモンやグレープフルーツなどの柑橘類、いちごやキウイフルーツ、梅などに多く含まれます。
L-カルニチンは、脂質の分解物を細胞内にあるエネルギーを生み出す器官「ミトコンドリア」に運ぶ機能を持ちます。脂質からエネルギーを生み出すために必要な成分で、食品ではかつおや赤貝、ラム肉などに多く含まれています。
ビタミンB1は、糖質からエネルギーを生み出す際に必要な栄養素です。魚類や肉類、豆類全般などからとり入れられます。特にうなぎや豚肉に豊富に含まれます。
ビタミンB1は、平均的な日本人の食事では不足しにくい栄養素です。しかし、ご飯やパン、麺だけなどの糖質に偏った食事では不足する恐れがあり、体がだるい状態を引き起こす可能性があります。
まずは食事のバランスを整えながら、必要に応じてサプリメントから取り入れましょう。
パントテン酸はビタミンB群に分類される栄養素で、脂質からエネルギーを作り出すのに関わっています。パントテンはギリシャ語で「至るところに存在する」という意味があり、その名のとおり多様な食品に含まれる栄養素です。
特に多く含まれるのは、レバーや納豆などです。ビタミンB1と一緒に配合されたサプリメントや、マルチビタミンのサプリメントを選ぶと、他のビタミンと合わせてパントテン酸を摂取できます。
オルニチンは、体内で発生した有害なアンモニアを無害な尿素に変換するのに関わる成分です。アンモニアが溜まるとクエン酸回路の働きが阻害され、エネルギー不足につながります。
オルニチンを十分にとり、アンモニアを分解することでクエン酸回路をスムーズに働かせるのに役立ちます。
魚介類の中でも特にシジミに多く含まれる成分です。ただし、食品からでは疲労感を抑える効果が期待できる量をとるのは難しいため、サプリメントの活用がおすすめです。
運動によって傷ついた筋肉を回復させ、疲労の回復や体力の向上に役立つ成分も大切です。特に筋トレなどの運動をよくする方やアクティブな趣味を持つ方へ、積極的に取り入れたいおすすめの成分を紹介します。
アミノ酸はタンパク質を構成する成分です。筋肉などの体の組織は、20種類のアミノ酸が多数つながってできています。そのうち9種類は人間の身体では合成できないため、食事からとる必要がある「必須アミノ酸」です。
必須アミノ酸をバランスよく摂取することで、筋肉が効率よく合成されます。魚や肉、卵、大豆などの良質なタンパク質源を食事に取り入れることで、筋肉を修復し体力アップに役立ちます。
食事からのアミノ酸の摂取が不足する場合は、手軽なサプリメントで補うことも検討しましょう。
アミノ酸を補うには、鈴廣かまぼこの「サカナのちから S for シニア」がおすすめです。魚肉ペプチドが配合されたサプリメントで、アミノ酸20種類がバランスよく含まれています。効率のよいアミノ酸摂取で、若々しく活力ある毎日をサポートします。
クレアチンは、年代を問わず筋肉量の増加に役立つことが知られています。筋肉を収縮させるエネルギーを作り出す能力を高める働きもあり、筋トレやスポーツのパフォーマンスを向上させるサプリメントなどにもよく配合されている成分です。
疲れ対策をサプリメントで補う場合の注意点について解説します。サプリメントで取り入れたい栄養成分がある方や通院中の方は、ぜひ押さえておきましょう。
適量では効果が期待できるサプリメントでも、過剰摂取するとかえって身体に害を与える恐れがあります。
サプリメントのパッケージには、1日当たりの目安量が記載されています。表示の量を守って摂取し、疲れが取れないからといってサプリメントの量を増やさないようにしましょう。
薬の中には、サプリメントの成分と一緒にとることで効果が薄れるものや、反対に効きすぎてしまうものがあります。この現象を相互作用といいます。
普段から薬を飲んでいる人がサプリメントを飲み始める場合は、医師や薬剤師に相談してからにしましょう。
サプリメントの中には複数の成分が配合されているものもあります。そういったものを何種類も飲むと、同じ成分の摂取量が増えてしまい過剰摂取になっている可能性があります。
商品パッケージを見て配合されている成分をよく確認し、同じ成分が入っているサプリメントは一緒に飲まないようにしましょう。
また、一度に飲む種類が多いほどこのリスクが高まります。サプリメントをとる際は優先順位をつけ、種類を絞って飲むようにしましょう。
食事やサプリメントから栄養をとるだけでなく、日常の生活習慣を見直すことも身体の疲れを取ることにつながります。今日から取り入れられる簡単なものばかりなので、まずは気になったものから試してみましょう。
睡眠には、起きている間に蓄積した疲労を回復させる働きがあります。疲れが思うように取れないと感じるときは、寝不足も疲労の原因のひとつかもしれません。
一般的には6~8時間の睡眠が必要とされていますが、個人差が大きく年齢や季節によっても差があります。次の日に眠気を感じないことを指標にし、自分に合った睡眠時間を見つけるとよいでしょう。
一晩の睡眠では、深い睡眠の「ノンレム睡眠」と浅い睡眠の「レム睡眠」が交互に現れます。ノンレム睡眠が現れる周期が平均90分程度であることから、睡眠時間は90分単位で決めるとよいといわれることもあります。
ただし、これは個人差や疲れの具合による差が大きいため、自分の体調やライフスタイルに合った時間で睡眠をとることが大切です。
40℃以下のぬるめのお風呂につかると、副交感神経が優位になりリラックス効果をもたらします。
また、睡眠の質をよくするためには、就寝の1~2時間前に入浴するのがおすすめです。お風呂につかり一時的に体温を上げておくと、就寝時には程よく体温が下がるので深い睡眠に入りやすくなります。
ちなみに熱い湯につかると、交感神経が刺激されるため逆効果です。また、体温が上がりすぎるため睡眠の妨げにもなってしまいます。どうしても熱いお風呂につかりたい場合は、寝る3時間以上前に入浴しましょう。
疲れを取りたいからといって、ずっと動かずにいるのも疲労回復にはよくありません。座りっぱなしの時間が長くても、疲労が蓄積されやすいことが知られています。適度に立ち上がり、ストレッチやスクワットなどの運動を行うとよいでしょう。
筋トレは筋肉量を増やし、体力の維持・向上にも役立ちます。高齢者でも、筋トレによって筋肉を増やすことは可能です。スクワットやかかと上げ、もも上げなど、下半身を鍛える軽い筋トレを週2回程度行うのがおすすめです。
スクワットを行ったときに膝への負担が大きい場合は、椅子にゆっくりと座る・立つを繰り返すと、軽いスクワット代わりになるので試してみてくださいね。
食事のバランスが乱れると、疲労回復に必要な栄養を十分とれなくなってしまいます。日本食は、糖質やタンパク質、ビタミン、抗酸化成分など、疲労の解消に役立つ成分をバランスよくとるのに役立ちます。
主食・主菜・副菜を揃えた定食形式を基本とした食生活を心がけましょう。
「疲れが取れない」「だるい」と感じるのは、身体が休息を必要としているサインです。
疲れを取り元気に回復するためには、十分な休養を取るとともに、食事やサプリメントで疲労回復への効果が期待できる成分をとることが重要です。疲労回復に努めながら、体力を維持・向上させていきましょう。
また、サプリメントは必要以上に摂取することで大きな効果が期待できるという訳ではありません。過剰症や薬との相互作用もあるため、サプリメントは目安量を守って使用しましょう。
寝不足を解消するなど、疲れをためにくい生活習慣も心がけ元気な体を維持していきましょう。