2023.10.01
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認知症予防につながる食べ物って? 食材選びや食事方法を意識して健康な毎日を過ごそう

認知症にならずに、元気に長生きしたいと願うシニアの方は多いでしょう。認知症は一度発症すると根本治療が難しいため、予防が重要です。この記事では、脳の健康を維持し認知症予防につながる食べ物や控えたい食べ物、食事方法の工夫を紹介します。

認知症とは?

認知症とは、脳の病気や障害などの原因により記憶力・判断力といった認知機能が低下し、日常生活に支障をきたしている状態です。
認知症にはいくつか種類があり、現れる症状はさまざまです。症状の度合いによっては、要介護状態と認定される場合もあります。ここでは認知症でよくみられる症状と、認知症の種類について解説します。

認知症の症状

認知症の症状は、脳の働きが低下することで起こる中核症状と、それに付随する周辺症状に分かれます。
中核症状の代表例は、もの忘れが多くなる「記憶障害」、時間や場所が分からなくなる「見当識障害」、物事を段取りよく進められなくなる「実行能力障害」、言葉が理解できない・話せない「言語障害」などです。
これらに伴う周辺症状として、不安やうつ状態、徘徊、妄想・幻覚、不眠、意欲の低下など、心身の健康を損なうさまざまな症状がみられます。

認知症の種類

認知症は、その原因となる病気によって種類や特徴が異なります。
最も多い「アルツハイマー型認知症」は、脳にアミロイドβというタンパク質が蓄積することで起こる認知症です。もの忘れから発症することが多く、続いて言語障害などの症状がゆっくり進行します。
次に多いのが、脳梗塞や脳出血によって起こる「血管性認知症」です。障害を起こした脳の部位によって症状が異なり、一部の認知機能は保たれているのが特徴です。
その他、幻視や記憶障害などの症状がみられる「レビー小体型認知症」や、言語障害や同じ行動パターンの繰り返しが目立つ「前頭側頭型認知症」などがあります。
認知症の治療法は、進行を緩やかにし症状を抑える対症療法です。根本から治療する方法はまだ確立されていないため、発症前からの予防が重要です。

認知症予防に食べ物が大事な理由

認知症発症のリスクを高める要因に、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、筋量や筋力が低下した状態であるサルコペニアがあります。
必要な栄養素を過不足なくとることは、生活習慣病やサルコペニアの予防に役立ちます。認知症予防のためにも、まずは食事を見直してみましょう。

認知症予防に役立つ食べ物

脳の健康を維持する栄養素を食事に取り入れることは、認知症の予防に役立ちます。また、生活習慣病やサルコペニアの予防に関わる栄養素の摂取も大切です。ここでは、認知症予防に役立つ食べ物を紹介します。

魚類

魚にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれます。DHAとは脳の構成成分で、記憶力や判断力を高め、認知症予防にも効果が期待される成分です。EPAは血中のコレステロールや中性脂肪を下げ、生活習慣病の予防に役立ちます。
また、魚は良質なタンパク質源にもなる食べ物です。タンパク質を十分に摂取することは筋肉量の維持・向上に役立ち、サルコペニアの予防にもつながります。

緑黄色野菜

緑黄色野菜には、抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンE、β-カロテンなどの成分が豊富に含まれます。これらは、体内で発生した活性酸素を除去する働きがある成分です。
活性酸素は、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病の原因となるため、抗酸化成分を緑黄色野菜からしっかりとって予防しましょう。
また、ほうれん草や小松菜などの葉物野菜には葉酸が多く含まれます。葉酸が不足すると体内にホモシステインという物質が増え、アルツハイマー型認知症の発症原因になるアミロイドβの作用を強めてしまうのです。また、ホモシステインの増加は脳血管疾患の発症にも関係します。
緑黄色野菜から葉酸を摂取し、ホモシステインの産生を抑えることで認知症予防につなげましょう。

果物

果物にも、抗酸化作用のあるビタミンCや葉酸が多く含まれます。特に多いのはキウイフルーツやいちご、オレンジなどです。一口サイズに切って販売しており、そのまま食べられるカットフルーツなどを取り入れてみるのもよいでしょう。

コーヒー

コーヒーにはクロロゲン酸というポリフェノールが含まれ、抗酸化作用による認知症予防効果が期待されます。

緑茶

緑茶に含まれるテアニンは、血圧上昇を抑える働きや認知機能低下を抑える効果が期待できます。緑茶を1日2杯以上飲む人では、ほとんど飲まない人に比べて認知機能が下がりにくいという研究結果も発表されています。

赤ワイン

赤ワインにはポリフェノールが含まれ、生活習慣病や認知症の対策につながるといわれています。
ただし、アルコールのとりすぎは生活習慣病や認知症発症のリスクを高めるため注意が必要です。1日グラス2杯程度を目安とするのがおすすめです。

認知症を予防するために控えたい食べ物

ここでは、認知症予防のために控えたい食べ物を3つ紹介します。いずれも、生活習慣病の発症に関係する成分を多く含む食べ物です。まったく食べてはいけないわけではありませんが、習慣的にとらないように注意しましょう。

肉の脂身

肉の脂身には、飽和脂肪酸と呼ばれる成分が多く含まれます。飽和脂肪酸をとりすぎると血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増え、動脈硬化や脳梗塞の発症に関係します。
肉類は脂身の少ないものを選び、食事には肉よりも魚を多く取り入れるとよいでしょう。

マーガリン・ショートニング

マーガリンやショートニングには、トランス脂肪酸が含まれます。トランス脂肪酸も飽和脂肪酸と同様、とりすぎると動脈硬化の発症につながる成分です。
これらを多く使ったお菓子や菓子パンなどを食べすぎたり、食事代わりとして食べたりしないように注意しましょう。

砂糖の多い食べ物・飲み物

砂糖は血糖値を上げるため、とりすぎると糖尿病の発症リスクを高めます。砂糖を多く使ったお菓子や、加糖のコーヒー、清涼飲料水などはたまの楽しみとし、日常的に摂取しないようにしましょう。

認知症を予防する食事のポイント

ここまで、認知症予防に役立つ食べ物や控えたい食べ物など、さまざまな食品を紹介しました。食べ物の選び方だけでなく、食事全体をとおして認知症を予防するために注意したい点があります。ここでは、認知症対策となる健康的な食事のポイントを3つ紹介します。

適度なカロリーをとる

カロリーのとりすぎは肥満につながり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の原因となります。また、内臓脂肪から脳の細胞を破壊する物質が分泌されるため、肥満の人はアルツハイマー型認知症になるリスクが高いことも知られています。
一方、摂取カロリーの不足は低栄養やサルコペニアの原因です。食事のカロリーは多すぎず少なすぎず、自分に合った適度な量を摂取しましょう。必要なカロリー(エネルギー量)は年齢や体格、活動量によって異なりますが、目安は以下のとおりです。

※身体活動レベル
Ⅰ:生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
Ⅱ:座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合
Ⅲ:移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合

また、体重の変化を目安にエネルギー摂取量の過不足を判断する方法もあります。体重が増えている場合は摂取エネルギー過剰、減っている場合は摂取エネルギー不足と考えられます。体重測定も行いながら、食事の量や食べ物を定期的に見直しましょう。

塩分のとりすぎに注意する

塩分のとりすぎは高血圧の原因のひとつです。高血圧は脳梗塞の発症に関係し、血管性認知症につながる可能性があります。塩分を控え、高血圧を予防することは認知症対策のためにも大切です。
日本人の塩分摂取基準の目標量は、男性で1日7.5g、女性では6.5gです。しかし、2019年の調査では日本人(20歳以上)の塩分摂取量は男性10.9g、女性9.3gと目標より高い数値で、日本人は塩分をとりすぎている傾向にあるといえます。

減塩のコツは、塩分が多い食べ物や調味料を減らすことです。また、ただ減塩するだけではおいしさを感じにくいため、塩分が少なくてもおいしく食べられる味つけを覚えることも大切です。
以下に紹介する減塩対策の方法の中から、取り入れやすいものを実践してみましょう。

塩分を控える方法

  • うどんやラーメンなどの麺類の汁は残す
  • 汁物は1日1杯までにする、または具だくさんにして汁の量を減らす
  • 漬物や佃煮、梅干しを控える
  • 塩やしょうゆの使用量を減らす、または減塩しょうゆに替える
  • しょうゆやソースはかけずにつけて食べる
  • ねぎやしそ、とうがらしなどの薬味で辛味を食べ物に加える
  • 酢やレモン汁などの酸味や、だしなどのうま味を食べ物に加える

「さあにぎやかにいただく」を合言葉に食べ物を揃える

認知症予防に役立つ食べ物は多種多様です。どれかひとつの栄養素や食べ物を選んで取り入れるのではなく、これらを組み合わせ、さまざまな食べ物をバランスよく摂取することが認知症対策につながります。
多くの種類の食べ物を取り入れる際に覚えておきたい合言葉が「さあにぎやかにいただく」です。とりたい食べ物10種類の頭文字を並べたもので、できるだけ多くの種類をほぼ毎日食べることで認知症の発症予防につながります。

合言葉は「さあにぎやかにいただく」

  • さ:魚
  • あ:油
  • に:肉
  • ぎ:牛乳
  • や:野菜
  • か:海藻
  • い:芋
  • た:卵
  • だ:大豆
  • く:果物

これらの中でも魚・肉・卵・大豆はタンパク質の摂取源となる食材で、サルコペニア予防のために十分に摂取したい栄養素です。
タンパク質などの栄養は食べ物から摂取するのが基本ですが、食が進まずバランスが偏り摂取量が不足する場合は、サプリメントで補う方法も検討しましょう。

「サカナのちからS」でタンパク質補給して認知症を予防しよう

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さまざまな食べ物をバランスよく取り入れて認知症を予防しよう

高血圧や糖尿病などの生活習慣病や、筋力低下に伴うサルコペニアは、認知症発症のリスク要因です。これらの発症や重症化を抑える食材を取り入れ、悪影響を及ぼす食べ物を控えることで、認知症の予防につながります。
食材は単独で効果を示すのではなく、多くの種類の栄養素が体内で関わり合って作用を発揮します。「さあにぎやかにいただく」を合言葉に多くの種類の食べ物を習慣的にとり、バランスのよい食生活を目指すことが認知症予防に大切です。
さまざまな病気の予防に関係する食事をとり、健康な毎日を送りましょう。

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