40代に入り、最近なんだか疲れやすかったりイライラしてしまうことはありませんか?
もしかするとそれは「更年期」のはじまりかもしれません。更年期の不調の主な原因は女性ホルモンのゆらぎです。エストロゲンという女性ホルモンが乱れることで、脳にストレスがかかり、イライラしたり、憂鬱になったりします。また、頭痛や肩こりなどのからだの不調も症状のひとつです。
このような体の不調は、食生活を整えることで和らぐ可能性があります。避けては通れないこの時期を食べ物の力で少しでも快適に過ごすためのコツをお伝えいたします。
更年期にさしかかると、エネルギー、脂質、タンパク質の代謝も変化し、心身の健康バランスをくずしやすくなります。急に体重が増えてしまったり、疲れやすくなったりするのはこのホルモンバランスの崩れが影響しているかもしれません。そこで、この時期はできるだけ身体の負担になりにくい食生活を心がけましょう。具体的には、揚げ物や脂身の多い食事を控え、逆に消化の良い食べ物を積極的に取り入れるのがおすすめです。
植物性エストロゲンとは、植物や植物由来の食べ物に含まれる天然化合物です。この植物性エストロゲンは女性ホルモンのエストロゲンと非常に似た化学構造をしており、女性ホルモンと模倣した働きをするので、更年期症状の緩和が期待されます。この植物性エストロゲンが多く含まれるのは、亜麻仁やゴマなどの種子類や大豆製品です。
また、意外にも桃やベリー類の果物にも含まれます。これらの食品を意識して毎日の食事に少しずつ取り入れてみましょう。
エストロゲンには血糖値を下げるインスリンの働きをサポートする作用がありますが、更年期でエストロゲンの量が減るとインスリンの働きも弱くなります。結果的に血糖値が下がりにくくなり、糖尿病のリスクが高まってしまいます。
血糖値の急な上昇を避けるため、食事はゆっくりとよく噛んで食べ、食物繊維やタンパク質も意識して摂取していきましょう。
更年期にさしかかると骨密度が低下し、骨粗鬆症のリスクが高まります。骨を強くし、骨粗鬆症を予防するためにはカルシウムだけでは不十分です。実は骨を構成するもうひとつの主成分がタンパク質です。
骨はコラーゲンなどのタンパク質の周囲を、カルシウムなどのミネラルが固める形でできているので肉・魚・乳などをしっかり摂取することが大切です。特に魚介類にはビタミンDが豊富に含まれており、これはカルシウムの吸収や骨への定着を助け、カルシウムが排出されるのを防いでくれる働きがあります。
エストロゲンの減少は、皮膚や髪のハリ・ツヤのもととなるコラーゲンの減少にもつながります。コラーゲンはサプリメントなどで摂取することができますが、実は摂取したコラーゲンは一度体内でアミノ酸へ分解されます。
つまり、コラーゲン自体を摂取するよりも、コラーゲンを合成する栄養素を摂ることが重要なのです。コラーゲンを合成する栄養素は主に「タンパク質」「鉄」「ビタミンC」の3つです。特に動物性タンパク質や大豆タンパク質にはコラーゲンの主原料となる必須アミノ酸が豊富に含まれています。
良質なタンパク質とビタミンと鉄を含む果実類や野菜類を上手に組み合わせて摂取しましょう。
これまでご紹介した中でも共通して必要な栄養素が「タンパク質」です。
タンパク質源になる主な食べ物は、魚・肉・卵・大豆製品です。1食につき手のひら1枚分を目安に食べましょう。
タンパク質の摂取源となる食品はたくさんありますが、肉や魚を調理するのは少々手間に感じたり、更年期の影響でやる気が出ない日もありますよね。そんなときはサプリメントを活用することも一つの方法です。たんぱく質が摂れるサプリメントとして、魚肉ペプチドのサプリメントをオススメします。魚肉ペプチドならば、手軽に効率良くたんぱく質を身体に取り込むことができます。
ペプチドとは、たんぱく質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドでは、既に分解された状態ですので30~40分で吸収されていきます。
消化に身体が労力を使わないので、身体にも負担をかけにくいのも魅力です。
更年期の不調は閉経を迎える女性には誰にでも起こる自然な現象です。少しでも異変を感じたら無理をせず、十分な食事と休養で自分の身体を大切にしましょう。また、症状が出てからではなかなか改善されにくいので、日頃からバランスのとれた食事を意識して過ごしてみてください。