体をつくる大切なタンパク質を多く含む食品としては、肉・魚・卵・大豆等が知られていますが、どの食品でも体づくりの効率は同じでしょうか?
実は、食事でタンパク質を摂っても、いくつかは体に吸収されずにそのまま体外に排出されてしまうのです。
その効率を示す「正味タンパク質利用率」という指標があります。
正味タンパク質利用率とは、摂取したタンパク質がどれだけ体のタンパク質として保持されたかの割合のことで、
計算式では
正味タンパク質利用率=体内保持ちっそ量/摂取ちっそ量
体内保持チッソ量 =摂取ちっそ量ー糞尿ちっそ量 で計られます。
つまり、摂取したタンパク質が糞尿で排出されることなく、どれだけ体内で利用されたかを測定するのです。
摂ったタンパク質が全て体内で利用されれば、正味タンパク質利用率は100%、半分しか利用されず残りが体外に排出されてしまえば50%ということになります。
関西大学 福永建治教授が、魚たんぱくを酵素分解した「魚肉ペプチド」の正味タンパク質利用率を測定したところ、97%という高い値を示しました。
これは、大豆の61%・牛肉の67%・鶏卵の94%・牛乳の82%・魚肉の80%を上回る数字です。(出典:拓殖治人ら「食物栄養学」)
⇒研究データの詳細はこちら
「魚肉ペプチドの栄養吸収(窒素有効性)試験
なぜ、魚肉ペプチドの正味たんぱく利用率が高いのでしょうか?
考えられる理由は2つあります。
タンパク質の質は、食べ物からしか摂ることのできない9種の必須アミノ酸をどういうバランスで含んでいるかという「アミノ酸スコア」で計られます。全ての必須アミノ酸が推奨量を満たしていれば「アミノ酸スコア100」。100に満たないものを「制限アミノ酸」といい、その少ないアミノ酸に「制限」され、他のアミノ酸は使われないまま体外に排出されてしまいます。
魚肉ペプチドのアミノ酸スコアは100。必須アミノ酸のバランスが良いので、タンパク質を合成する効率が良いのです。
ペプチドとはタンパク質が分解され、アミノ酸がいくつか固まった状態のこと。アミノ酸をまとめて腸管から吸収できるので、アミノ酸1つずつより効率良く取り込む事ができるのです。正味タンパク質利用率が魚肉の80%より魚肉ペプチドが97%と良いのは、魚肉のタンパク質が分解されないまま体外に排出されてしまう分があるのに比べ、魚肉ペプチドはすでにペプチド状に分解されているので排出されてしまう分が少ないからだと思われます。
魚肉たんぱくが摂れるサプリメントとしておススメしたいのが、鈴廣かまぼこ開発「サカナのちからB」です。「サカナのちからB」は、魚の白身を酵素分解してつくった天然素材のサプリメントです。ペプチド状なので摂取後30~40分程で体に吸収されるので、身体に必要不可欠なアミノ酸を素早く効率的に補給することができます。2022年には疲労感の軽減効果で、機能性表示食品として販売を開始いたしました。
タンパク質が摂れる食品やサプリメントは様々ですが、タンパク質の量だけでなく、どのくらい体を構成するのに使われているのか、タンパク質利用率も注目するとよいでしょう。