冬に不足しがちな栄養があるのをご存知ですか?ここでは、冬型栄養失調とその解決策についてご紹介します。体調不良や思わぬ疾患にもつながりかねない冬型の栄養失調に注意しましょう!
いきなりですが、こんな事はありませんか??
こんな症状が見られたら、冬型栄養失調かもしれません。
栄養素によっては、寒さに対応するのに使われてしまい、いつもと同量摂っていても不足して栄養のバランスが悪くなっているのが原因です。特に冬型の栄養失調は、心臓や血管、脳に影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。
マグネシウム
寒さで硬直した筋肉、血管を元に戻すのに使われるため冬に不足しがちです。マグネシウム不足は心疾患につながりやすく、逆に効率よく摂ると心臓の筋肉の動きをスムーズにして突然死を防いでくれます。油揚げ、納豆、ヒジキ、海苔などに多く含まれます。
参考文献:厚生労働省「総合医療情報発信サイト」http://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/08.html
葉酸
葉酸は赤血球の材料の一部。体を温めるため、体を燃焼させる酸素を体中に届けるのに赤血球が大量に使われるので、冬に不足しがちです。不足すると貧血を起こしやすくなります。また、葉酸は血管を柔らかくする働きもありますので、不足すると高血圧や動脈硬化につながるリスクが高くなってしまいます。ほうれん草、小松菜、春菊、レバーなどに多く含まれます。
参考文献:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)総論 葉酸」(PDF) https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067134.pdf
脂質
脂質は、保湿成分であり、脳の構成成分です。冬に乾燥して湿度が低下すると、体の乾燥を防ぐため消耗します。効率よく摂ると、肌の乾燥を防ぎ、記憶力を高め、認知症の予防にもつながります。良質な脂質を、魚やオリーブオイルから摂るようにしましょう。
パンは白いパンではなく全粒粉や雑穀のはいったものがマグネシウムがしっかりとれます。また調味料も粗塩をつかったり七味などのマグネシウムの多い調味料を使うことで塩分カットをするなど工夫しましょう。
葉酸をとるのにおすすめはほうれん草のポタージュ。おひたしなどでは量をとれなくても、ミキサーにかけることで思いの外たくさん食べられますよ。基本のたまねぎやじゃがいもにたっぷりのほうれん草を使ってかんたんに作ることができるのでお薦めです。
からだに必要な栄養素といえばたんぱく質です。肌や毛髪、筋肉などからだづくりにたんぱく質は欠かせません。また、免疫力を強化し、身体のエネルギー源にもなるので、風邪を引きやすいこの時期に大切な栄養素です。
逆に、たんぱく質が不足するとからだに悪影響を及ぼします。例えば、疲労がたまりやすい・体調を崩しやすい・お肌が荒れる・・・など、たんぱく質は、元気な毎日を過ごすためにも欠かせないものです。
寒い冬によく食べる鍋やおでんにはたんぱく質を含む食品を入れて、からだを温めながらたんぱく質を摂れれば一石二鳥ですね。
鍋やおでんの具材として、肉では鶏肉や魚肉が高たんぱく低脂肪でおすすめ。更に豆乳やチーズを加える、などでたんぱく質が豊富な冬メニューが出来ます。からだを温めながらバランス良い栄養を取って、寒い冬を健康的に過ごしていきましょう。
心も身体もポッカポカになる冬の定番鍋には、こんなものを追加すると良いですよ。
コラーゲン鍋、もつ鍋
たっぶりのたんぱく質は、ビタミンCと一緒に摂ることで体内への吸収が高まります。春菊やねぎなどビタミンCが豊富な野菜と一緒に摂るようにしましょう。さらに白菜などの食物繊維を多めに摂るとより効果的です。
水炊き
鶏肉と野菜を中心にしたヘルシーな水炊きは、タンパク質、ビタミン、食物繊維が豊富に摂れますが、ミネラルが不足気味です。昆布・わかめを鍋に入れたり、ヒジキやめかぶを別サラダで摂ったりと、海藻類を摂るようにしましょう。
白菜、大根、ほうれん草、小松菜などの冬野菜は、寒さに耐えるため糖分が多く含まれていて、甘みがあり体を温めるのが特徴。ご紹介した葉酸のみならず、ビタミンCも多く含まれているので風邪予防、美肌にも効果的です。
不足しがちな栄養素に注意して、季節の美味しい食材や大切な栄養素のたんぱく質を取り入れて、冬を乗り切っていきましょう。