「ベットに入っても手足が冷えたままで眠れない・・・」など、女性の半数から7割近い方が冷え性の不快な症状に悩まれているようです。
ここでは生活習慣の工夫でできる、冷え性の改善法についてご紹介します。
冷え性は、身体の他の部分は暖まっているのに、手や足の先などが一向に暖まらず、冷えている感じが続くことです。抹消の血管の血行が悪くなることで起こり、特に手足は心臓から遠く、血液の循環が悪くなるため、症状が出やすくなるのです。
女性に冷え性の方が多いのは、熱を作り出す筋肉が少ない、皮膚の表面温度が低い、貧血や低血圧の人が多いことなどがその理由と考えられています。また、女性ホルモンの周期的な変動を繰り返している女性は、自律神経のバランスを崩しやすく、それも理由の一つと言われています。
冷え性は医学的には病気でなくても、慢性的な血行障害が、肩こり・腰痛・肌荒れ・風邪をひきやすいなど、様々なトラブルにつながってしまいます。
生活習慣を見直すことで、冷え性体質を改善していきましょう。
冷え性の症状改善には、規則正しい生活、食習慣、適度な運動で自律神経のはたらきを正常化させ、血液の循環を良くすることが大切です。ご自分で簡単にできる冷え性対策をご紹介します。
からだを早く温めるには入浴が一番。38度くらいのぬるめのお湯にじっくりつかって、血流を良くし、心もからだもリラックスさせましょう。温浴効果を高める入浴剤を利用するのも良い方法です。
もし風邪を引いてお風呂に入れないときは、足湯でからだを温めましょう。バケツに42度くらいのお湯を入れ、15分から20分足をつけておきます。お湯がさめたら継ぎ足してください。からだが温まっているうちにベッドに入りましょう。
運動不足は身体の代謝を低下させ、血液の循環を悪くしてしまいます。生活の中で歩く機会を増やしたり、エスカレーターを使わず階段をのぼったり、家事を積極的に行なうなどして、体を動かす機会を増やしましょう。
そうすることで、普段何もしていない時でも生命を維持するために自動的に行われる基礎代謝(エネルギー変換)が活発になります。
じっとしていても放出されるエネルギーが増える(代謝を上げる)ことができれば、激しい運動をしなくても太りにくい身体を保つことに繋がると考えられます。
まずは、ウォーキングやストレッチを生活に取り入れるのもおすすめです。軽い運動を毎日の生活に無理なく取り入れれば、運動不足も冷え性も一気に解決できますね。
冷え性改善には、3度の食事をキチンとバランス良くとることが大切です。
特に朝食は、1日の活動に向け代謝を高め、体温のリズムを整えることからも、特に重要です。
温かく消化の良い、朝がゆや味噌汁とご飯などが理想的。
3度の食事では、主食である穀物を含め、肉や魚、豆類、緑黄色野菜、乳製品などをバランス良く摂るよう心がけましょう。
からだを温める効果のある魚や肉のタンパク質や、しょうが、ねぎ、にんにく、こんにゃく、ごぼうなどの「陽性」の食材を充分に、また血液循環を良くするビタミンEをオリーブ油や魚介類、豆類から多めに摂る献立を考えましょう。
特にタンパク質は、筋肉の基となり、先に述べた代謝量を増やすことにも繋がる為、意識して摂りたい栄養素です。
一日のタンパク質摂取量の目安は体重1kgあたり1gとなり、体重50kgの方は50gが目安です。良質なタンパク質は卵、鶏肉をはじめとする肉類、魚介類、乳製品、大豆製品などの食材から摂取できます。
タンパク質が豊富な食材の中でも、低脂肪高たんぱくな魚肉たんぱくを摂るとよいでしょう。
一般的にアミノ酸バランスは、植物系より動物系たんぱくの方が優れていますが、動物系たんぱくの中でも肉や卵、乳製品は脂肪分が多いのがカロリーを気にされる方には心配なこと。
その点、魚のたんぱく質は、低カロリーで高たんぱく。
魚肉たんぱく質を摂ることで、カロリーも抑えられ、効率よく身体づくりに活かすことができます。
食事で、なかなかたんぱく質摂れない方には、たんぱく質を補給できるサプリメントもオススメです。
最近では、たんぱく質の消化吸収を良くしたアミノ酸のサプリメントが数多く販売されていますので、少食の方や肉魚が苦手な方などは積極的に取り入れてみるのもよいでしょう。
おすすめはたんぱく質を吸収しやすくしたペプチドのサプリメントです。
ペプチドとは、たんぱく質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドでは、既に分解された状態ですので30~40分で吸収されていきます。
禁物なのが、ファストフードやスナック菓子などの「陰性」の食べ物。身体を冷やすだけでなく、血液をドロドロにし循環を悪くしてしまいます。
冷え性は病気と考えられていませんので、病院に行っても治療する薬はほぼ存在しません。日常の生活習慣で冷え性を改善していきましょう。