空気が乾燥し、風邪をひきやすい時期になってきました。実は風邪をひきやすい人、ひきにくい人、その分かれ目はカラダの抵抗力=免疫力の強さにあるのです。
今年の冬は免疫力をアップさせて、風邪に負けない体を目指しましょう!
風邪の原因の80~90%はウィルスといわれています。ウィルスは空気中の水分が多いと、チリやほこりと一緒に地面に落ちてしまいますが、空気が乾燥していると長時間漂っていられます。冬に風邪が流行る一因です。
そのウィルスを死滅させる薬は今のところありません。風邪薬は症状を和らげたり抑えたりするだけのもので、最終的にウイルスを撃退するのは、外からの外敵を退治し、体の健康を維持する力=免疫力なのです。
風邪の症状である、くしゃみ、鼻水、発熱もウィルスを追い出そう、力を抑えようとする免疫反応のひとつです。免疫力が高い人はこれらの反応によって、風邪にかからなかったり、ひいたとしても軽い症状ですんだりしますが、免疫力が弱まっていると、ウィルスを追い出そうとする力が働かず、長引いたり、さまざまな症状が出てしまいます。
体温が上がると血液の流れが良くなり免疫力があがります。免疫機能をもった白血球が体中をめぐることで異物を発見し、駆除してくれるのです。体温が下がり血流が悪くなると、その働きも悪くなってしまいます。
一般に免疫力が最も良く保たれるのはわきの下で36.2~36.3度と言われています。
体温を上げるには、
湯船に浸かりながら循環の悪くなりやすい足や足首をマッサージしてあげると疲れも取れます。1日30分以上のウォーキングで筋肉を維持することを心がけましょう。時間が取れない人は、寝る前に足の親指を上下に動かす運動を30回するだけでも近い効果が得られます。
またお風呂上がりには、靴下の重ね履きがおすすめです。内側に綿など通気性の良い靴下、外側に暖か素材の靴下を履くと蒸れも少なくよく温まります。
体温のもととなる熱の多くは筋肉で発生します。ですからこれを増やしてあげることで体温を上げることができます。
運動もジムやスポーツだけではなく日常生活でも簡単に取り入れることが出来ます。たとえば、駅まで早足で歩いたり、エスカレータより階段を使うなど、ちょっとした習慣の変更だけでOKです。
もちろん鍛えるだけでなく充分な栄養を摂ることも大切。筋肉のもとになるたんぱく質を多く含む肉や魚、卵などを3食積極的に食べるようにしましょう。
筋肉や胃腸などの臓器、皮膚といった組織から酵素やホルモン、血液まで、そのほとんどを作る上でたんぱく質が必要です。
食が細い方や多忙な方は、たんぱく質が摂れるサプリメントを利用するのも有効です。
アミノ酸のサプリメントを利用する際には「ペプチド」がおすすめです。
ペプチドとは、たんぱく質が消化・吸収される際に分解され、アミノ酸がいくつかつながった状態のこと。
アミノ酸を数個まとめて取り込めるため、効率的にたんぱく質を補給することができます。
ペプチドとは、たんぱく質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドでは、既に分解された状態ですので30~40分で吸収されていきます。
免疫力を上げるためには、これだけを食べていればよい、という食品はありません
免疫細胞をつくる素となるたんぱく質、免疫細胞を守り粘膜を作るビタミン類、植物に含まれ、免疫力を上げる働きのあるポリフェノールやタンニンなどのファイトケミカルと言われる成分、これらの栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
また、免疫細胞の約7割は腸に集中しています。ビフィズス菌を含むヨーグルトなどで腸内環境を整えることも効果的でしょう。
腸内温度を下げすぎないことも重要です。冷たい飲み物は口内で一口10回噛む位、ゆっくり飲みましょう。より温かい飲み物は胃を活性化してくれるので、出来れば温かいお茶やスープを飲むのが良いですね。
以下のようなたんぱく質を多く含む食品を3度の食事で均等に摂ることも大切です。バランス良い食事を心掛けて、たんぱく質を補っていきましょう。
「病は気から」と言われるように、免疫にとってストレスは大敵です。ストレスを受けると、自律神経のバランスが崩れ、食欲不振や血行不良を起こし、しいては免疫力の低下につながってしまいます。ストレスの原因は人によって様々ですが、自分なりの解消法を見つけ、積極的にストレスのたまらない毎日を目指しましょう。
体と精神の疲労回復のために必要なのは睡眠。とはいえ、忙しい現代では睡眠時間が短くなりがちです。(注1)
実は本当に大事なのは睡眠時間の長さよりもその質なのです。座って机の上で居眠りしたり床の上でついうたた寝してしまった時、一時的にすっきりしてもまた眠くなりますよね。必ず横になって布団で寝る時間をとりましょう。
また、寝室は暗くしましょう。出来ればアイマスクをして寝ると、短時間でも翌朝すっきり目覚められます。
ほど良い疲れで快適な睡眠のためにも運動は不可欠です。
「運動する時間がない!」という人は、エスカレーターから階段に変える、車から徒歩・電車通勤に変えるだけでも変わります。おすすめは、寝る前に足で空中に文字を書く運動。一見簡単な運動ですが、やってみると身体が温まってくるのが分かります。
笑うと血流も良くなり、心身のバランスが整います。習慣にする方法としては朝、鏡の前で身支度をする時に必ず口角を上げて笑顔を作ること。作り笑いでも免疫細胞が増えた、という実験結果もあるくらい笑顔パワーは強力なのです。
日本人の体温の平均は、37度前後(平均36・89±0・34℃/ワキ下検温)となっています。(注2)
ただ、その値はあくまでも標準値で、実際は35度台や37度台後半の人もいます。平熱には個人差があり、人によって違うものなのです。
生活習慣、食習慣に注意して、免疫力をあげ、風邪に負けないカラダを目指しましょう!