日頃運動をしていない人がなりやすいと言われる「肉離れ」ですが、日々トレーニングをしているトップアスリートでも肉離れが癖になってしまい、選手生命を絶たれたという話も耳にします。
きちんと治療を行わないと再発しやすい怖いケガ「肉離れ」。その対策を原因から予防法、治療法まで徹底ガイドします。
肉離れとは、収縮している筋肉が急激に伸ばされた時に耐えきれなくなって、筋肉の一部が損傷したり断裂してしまうことを言います。
太もも裏やふくらはぎなどの大きな筋肉でなりやすく、急激な痛みを伴い、内出血やひどい時には損傷部位が凹んでしまうこともあります。
原因としては、以下のような事があげられます。
肉離れの予防のためには、「急激に筋肉に負荷をかけない」「筋肉を良い状態に保つ」ことを意識して、次の事を実践していきましょう。
ストレッチをゆっくり行い、軽いジョギングから始めるなどウォーミングアップを入念に行って、筋肉を充分にほぐしてからトレーニングを始めましょう。
トレーニング後のクールダウンもしっかり行って筋肉の疲労が残らないようにしましょう。
疲れが残らないような生活習慣も大切です。
ぬるめのお風呂にゆっくり入って、入浴後にはストレッチやマッサージでリラックス。
心も体もほぐしてから、良い睡眠を。
食事では、筋肉をつくるタンパク質を魚や肉、大豆や乳製品からたっぷり摂るようにしましょう。
また、普段からトレーニング後や就寝前にタンパク質の素であるアミノ酸のサプリメントを摂ると、筋肉の修復がうまくいき、疲れにくい良い筋肉をつくるのに役立ちます。吸収効率の良いペプチドのサプリメントがおすすめです。
ペプチドとは、たんぱく質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドでは、既に分解された状態ですので30~40分で吸収されていきます。
筋肉の修復のためには、「筋肉づくりのゴールデンタイム」に合わせて、運動食後や就寝前にペプチドのサプリメントを摂ると良いでしょう。「筋肉づくりのゴールデンタイム」とは・・・運動後の30分後と就寝後の1~3時間後は、「筋肉づくりのゴールデンタイム」といわれています。この時間になると成長ホルモンの分泌が盛んになり、傷んだ筋肉の修復が行われるのです。
ペプチドは飲んで30~40分後には体に吸収されていきますので、修復の行われるタイミングにうまく合わすことができるのです。
適切なタイミングで摂取するだけで普段よりもからだづくり、リカバリーの効果が変わってきます。ぜひ試してみて下さい。
肉離れをおこしてしまった場合は、まずは冷やして炎症を鎮め、その後は温めて回復を早めるのが一般的な治療法です。
治療期間の目安は、症状の度合いにもよりますが、太ももの肉離れで2~4週間、ふくらはぎの肉離れでは1~2ヵ月かかります。
肉離れは再発しやすい怪我です。あせらずにじっくりと治療に臨みましょう。
肉離れを起こした部位は、2~3日強い炎症をおこしており、多くの場合、内出血を伴っています。発症直後はRICE処理を行い、その後は冷湿布やアイスパックで冷やして、炎症と内出血を鎮めるようにしましょう。
炎症が治まったら、今度は温熱療法で患部を温めていきます。血行を良くして、自然治癒力を促進するためです。
お風呂にゆっくり入る、暖かいタオルで患部を覆うなどで温め、患部に触れても痛みを感じない程度まで回復したら、患部を温めながら軽めのマッサージをして、筋肉にも軽い刺激を加えていきましょう。
筋肉を修復するには、食事も大切です。筋肉をつくるタンパク質を積極的に摂るようにしましょう。
ただし運動を抑えているのでカロリーオーバーには注意が必要です。
脂肪分の少ない魚や鶏肉、大豆などから、また、タンパク質の素であるプロテイン・ペプチド・アミノ酸のサプリメントを利用するのもおすすめです。
ゆっくり軽く慎重にストレッチしてみて、全く痛みがなければ、ストレッチからはじめて、負荷の少ないウォーキングや自転車からリハビリをスタートしましょう。
テーピングや専用のサポーターを付けて、徐々に徐々に負荷を上げていきましょう。
肉離れは突発的な怪我のように見えますが、普段から疲れが残らない様に心がけ、筋肉を良い状態にしておくように心がけていれば防げることも多いのではないでしょうか。
肉離れを始め、身体を良い状態に保つためには生活習慣・食習慣といった基礎的なことを見直すことが大切です。
身体のケアをしっかりしながら、トレーニングを続けていきましょう。