「えっ!?あれ私??まるでおばあちゃん!」ショーウインドーに映った自分の姿が、思ったより年老いていると感じたことはないでしょうか。
60歳で定年退職、70歳で老人会というのは昔の話し。昔に比べて元気な高齢者が増えています。現代は仕事も趣味も生涯現役、60歳、70歳から新しいことをはじめるなんてことは普通のことですよね。
しかし、寄る年波には敵いません。心は若く変わらないつもりでも、いつの間にか身体のあちこちにガタがきているかもしれません。
フレイルは虚弱、老衰、衰弱と訳されます。自立⇒虚弱⇒要介護 の中間状態です。
つまり、「このままの状態が続くと、そのうち寝たきりになっちゃうよ」という前兆です。
前兆ですから一度陥ったら戻れないというものではなく、頑張れば「自立」に戻れる可逆的状態でもあります。
そしてフレイルには、どこが弱るかによって身体的、社会的、精神心理的の3つがあります。
身体的= 筋肉、関節、骨など
社会的= 引きこもり、独居老人、老老介護、高齢での貧困など
精神的= うつ、軽度認知機能障害など
これら3つはそれぞれ因果関係にあって、負のスパイラルのように要介護へと繋がってしまいます。
たとえば
・膝が痛い→家にこもりがち→刺激が少ない→軽度認知症→要介護
・独居→やる気でない→動かない→お腹空かない→栄養不良→身体の衰え→転倒→要介護
・軽度認知症→外へ出るのが恐い→動かない→身体の衰え→要介護
このフレイル、ではどうしたら防げるのでしょうか
負のスパイラルに引き込まれてしまいそうなフレイルですが、はじめに書いたように「頑張れば」自立に戻れるようになります。その頑張る代表が運動と栄養による介入です。その理由は…
身体が元気になれば(身体的)→活動量が増えて(社会的)→心も回復(精神心理的)する
という正のスパイラルを生み出せるというわけ。
運動と栄養によって衰えゆく筋肉減少に歯止めをかけて、元気な身体を維持しようということ。
でも、「これ以上食べられないし、急にジョギングなんて言われても無理!」という方も、まだあきらめないで下さいね!
巷ではウォーキングや登山、フィットネスジムなどが人気ですが、どんなことでも身体を動かせばそれは運動となります。
例えば、家庭菜園や庭木の手入れをはじめ、買い物や通勤で一駅分歩いてみたり、犬の散歩、階段の上り下り、布団の上げ下げ、洗濯物を干す反復など、どれも日常の生活でできることばかりです。
ところが今、全ての駅にエスカレータが設置され、高齢者の無料循環バスに乗れて、全自動で乾燥までしてくれる洗濯機、ベッドでの生活など、ほんの一昔前まで当たり前にしてきたことを、今はしなくても生活できるようになりました。
この便利さと引替えに、どんどんと身体を動かさなくなってしまっているかもしれません。今一度、ご自身の生活を見直してみてはいかがでしょうか。
もちろん、よく言われる筋トレも効果がありますので、ぜひ実践してみてください!テレビを観ながら、家事をしながらでもできる運動はとっつきやすいですよ。
身体的フレイルのうち、筋肉減少(サルコペニア)への介入可能な方法のひとつが、充分な栄養を摂ることです。
介入可能な方法としては十分な栄養(特に たんぱく質,アミノ酸)ならびに運動が重要で ある.栄養,特にたんぱく質摂取量は,日本の 高齢者では 70 歳以上で急激に低下することが 知られる(平成25年国民健康・栄養調査報告). 高齢者では筋肉細胞でたんぱく質同化抵抗性 (筋肉細胞で筋たんぱく質の合成を誘導するに は成人よりも高齢者ではより多くのアミノ酸が 必要となる)が存在することもあり,日本人の 食事摂取基準(2015 年度版)では成人に比較 し,高齢者ではより多くのたんぱく質摂取が必 要とされている。
引用)日本内科学会誌 第104巻12号 「超高齢化社会におけるサルコペニアとフレイル」葛谷雅文https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/104/12/104_2602/_pdf
筋肉はたんぱく質やアミノ酸によって作られるのですが、高齢者には足りていないと言われています。その必要量は、健常高齢者が体重1kgあたり0.8~1.0g/kg/日とされる中、その倍~1.5倍の1.5g/kg/日が求められるとされています。
栄養に関してはビタミン D の 補充及び高タンパク食が推奨される.日本人高齢者の平 均蛋白質摂取量は 0.8 gkg日程度とされているが,サ ルコペニアがある場合には 1.5 gkg日程度の蛋白摂取 が必要とされる.引用)日本老年医学界誌2004 荒井秀典https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/publications/other/pdf/review_51_6_497.pdf
つまりですよ単純な話し、いつもならお肉100gのところ150gとか、牛乳一杯のところ1.5杯など、多く食べなければないのです。これは大変。
だから、栄養補助食品の使用も検討すべきとも述べていますね。
高齢者の場合,歯科的な問題や味覚の 問題により通常の食事のみでは高蛋白の摂取が困難な ケースもある.そのようなケースでは,栄養補助食品の 使用を検討すべきである.
引用)同上
たんぱく質の摂り方については、いろいろ工夫のしようがあるので、ぜひご自身にあった方法を検討してみてください。
・高齢者のフレイルとは!? 70歳過ぎたら見直しておきたい食事のこと
・白米好きでたんぱく不足な方必見!ふりかけでたんぱく質も摂ろう!
「運動しよう!しっかり食べよう!」といっても、面倒だし大変だし、高齢者にとってはそう簡単ではありません。そこでまず、おしゃれな服を買いに出かけてみる、のはいかがでしょうか。
お買い物は、運動+頭の体操になりますし運動すればお腹が空き食欲が湧いてきます。そしてお気に入りの服が見つかったら、次もそれを着てどこかへ出かけたくなりますよね。
お店もいつものところではなく、街のブティックや若者が行くスポーツショップなどに出かけてみましょう。思いがけない発見や素晴らしい出会いが待っているかもしれません。
そうして地域の人たちとあいさつや会話を繰り返すうちに、よい関係ができいつまでも元気で活発な人生が待っていることでしょう。
さぁ、鏡の自分にがっかりしていないで、どんどん外へ出かけましょう!
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