2025.02.14

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春が旬の魚7選。種類ごとの調理方法を知って季節の魚介を楽しもう

春が旬の魚7選。種類ごとの調理方法を知って季節の魚介を楽しもう

美味しいだけでなく、栄養価も高いのが旬の魚の魅力です。「春が旬の魚にはどんなものがある?」と気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、春が旬の魚の特徴や種類についてご紹介します。春が旬の魚をより美味しく食べられる調理法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

春が旬の魚の特徴

春が旬の魚は、気温が暖かくなる3月から5月にかけて旬を迎えます。春の訪れを告げることから「春告魚(しゅんこくぎょ)」とも呼ばれています。

春に旬を迎える魚は、冬に蓄えた脂肪が残っているので程よく脂がのっていて、あっさりとした上品な味わいを楽しめるのが特徴です。

旬の季節は同じであっても、魚の種類によって味や食感は変わります。春が旬の魚の特徴を知って、より美味しく食べられる調理法や料理を毎日の献立に取り入れてみましょう。

3月から5月が美味しい!春が旬の魚7選

気温がゆっくり上昇して暖かくなってくる3月から5月には、春が旬の魚が多く出回ります。魚介の種類や特徴に合わせた調理法を取り入れて、より美味しく旬の魚を味わいましょう。

サワラ(鰆) 3月〜5月 刺身、煮付け、塩焼き、グリル
カツオ(鰹) 4月〜5月 たたき、漬け
マダイ(真鯛) 3月〜6月 塩焼き、鯛めし、煮付け、蒸し料理
マアジ(真鯵) 4月〜7月 塩焼き、刺身、煮付け、南蛮漬け
カレイ(鰈) 3月〜5月 煮付け、ムニエル、ホイル焼き
メバル(鮴) 2月〜4月 刺身、塩焼き、唐揚げ
サクラエビ
(桜海老)
4月〜6月 かき揚げ、天ぷら

サワラ(鰆)

名前に「春」という漢字が入るサワラ(鰆)は、3月から5月の春の季節に美味しく食べられる代表的な旬の魚です。関西では春が旬といわれており、春のサワラはやわらかくあっさりとした淡白な味わいが楽しめます。
また、関東では冬が旬といわれており、産卵期前である12月から2月のもっとも脂がのった「寒鰆」が好んで食べられています。サワラは産卵時期や漁獲場所により旬や味わいが異なります。

サワラは白身魚と勘違いされることも多い魚ですが、実は赤身魚の一種です。タンパク質が豊富でDHAやビタミンDなどの栄養素も多く含まれているので、健康のために魚をとりたい方やトレーニング中の方にもおすすめの春の魚です。

おすすめの調理法・料理

春が旬のサワラは、鮮度がよければ加熱せずに刺身として食べられる魚介類です。また、身がふっくらしているためサワラの食感を楽しみたい場合には、煮付けや京都が発祥地として有名な西京焼きにして食べるのもよいでしょう。

オーブンやグリル、フライパンなどで焼くと皮の表面がカリッと香ばしくなるので、サワラの風味を楽しみたい方は、塩焼きなどのシンプルな調理方法を取り入れるのもおすすめです。

カツオ(鰹)

カツオ(鰹)は、春に旬を迎える有名な魚介類です。年に2回旬の時期があり、4月から5月に旬を迎えるカツオは「初鰹」、8月から9月に旬を迎えるカツオは「戻り鰹」と呼ばれています。

身がしっかりしていて高タンパク質かつ低脂肪な食材なので、ダイエット中の方やトレーニング中の方にぴったりな魚です。

また、タンパク質の吸収をサポートするビタミンB6や、貧血によいとされる鉄分などの栄養素も豊富に含まれているので、普段から魚や肉をよく食べる方や女性にもおすすめです。

おすすめの調理法・料理

春が旬の初鰹は 身が引き締まっていて脂は少なめ。 赤身が多いからさっぱり食べられるので、たたきにして食べるのがおすすめです。薄くスライスしたカツオを軽くたたいてやわらかくし、醤油やわさび、生姜などの薬味と一緒に食べると、濃厚な味わいを楽しめます。

食べ応えが欲しい場合は、カツオのたたきを調味液に漬け込みごはんの上に乗せて食べる漬け丼を献立に取り入れてみましょう。

マダイ(真鯛)

淡白な味わいでみずみずしい食感が特徴的なマダイ(真鯛)は、1年のうち春と秋の2回旬が訪れる魚介類です。産卵期前の3月から6月に水揚げされるマダイは見た目が美しく、「サクラダイ(桜鯛)」とも呼ばれています。

マダイには良質なタンパク質だけでなく、体内で合成できない必須脂肪酸であるDHAやEPAが豊富に含まれています。また、不足しやすいカリウムやナイアシンなどの栄養素を摂取できるのも特徴です。春にサクラダイを見かけたら、ぜひ食べてみてください。

おすすめの調理法・料理

春に旬を迎えることで有名なマダイは、クセがなくさまざまな調理法に向いている食材です。新鮮なマダイは、刺身としてそのまま食べるのがおすすめです。

魚のうま味や風味をしっかり感じたい場合は、塩焼きや鯛めしにするのもよいでしょう。ふっくらしてやわらかい身を楽しみたい時には、煮付けや蒸し料理にする方法が向いています。

マアジ(真鯵)

マアジ(真鯵)は、5月から7月の間に旬を迎える有名な春の魚です。淡白でやわらかい身が特徴的で、旬の時期には脂がしっかりのるためより美味しく食べられます。

タンパク質や鉄分、ビタミンD、体内で合成できない必須脂肪酸であるDHAやEPAなどの栄養素が豊富に含まれています。骨ごと食べられる小アジは、普段の食事で不足しがちなカルシウムも補えるのでおすすめです。

おすすめの調理法・料理

マアジのみずみずしい食感やうま味を活かすためには、塩焼きや刺身がおすすめです。食べ応えが欲しい時は、唐揚げなどの揚げ調理を取り入れるのもよいでしょう。

淡白な味わいなので、調味液に漬け込むと程よく味が染み込んで美味しく食べられます。煮付けや蒲焼き、南蛮漬けとして調理すると、マアジのうま味をより楽しめます。

カレイ(鰈)

カレイ(鰈)には数多くの種類があり、いずれかの種類が常に旬を迎えています。そのため、年中旬の魚ともいえますが、その中でも「黒ガレイ」は3月から5月の春に旬を迎えるカレイです。
海底での動きがほとんどないカレイは脂がのっており、ふんわりとしたやわらかい身が特徴的です。

タンパク質が豊富で、ビタミンB12やビタミンB6などのビタミンB群が多く含まれています。また、カレイの皮には肌の潤いや弾力に働きかけるコラーゲンが多く含まれているので、美容に関心のある方にもおすすめです。

おすすめの調理法・料理

春が旬の魚であるカレイは、繊細な味わいでやわらかい食感が特徴的な食材です。料理に使用する際は、素材の味や食感を楽しめる調理方法が向いています。

小麦粉をまぶしてバターで焼いたムニエルや、季節の野菜と一緒に包んだホイル焼きなど洋食メニューがおすすめです。また、カレイの調理方法としては代表的な煮付けなど、風味を楽しめる料理も取り入れてみてください。

メバル(鮴)

メバル(鮴)はアカメバルやシロメバル、クロメバルなど日本国内だけでも35種類のメバルが存在しています。身がやわらかく上品な味わいで、大きな目と受け口が特徴の魚です。

メバルは高タンパク質かつ低カロリーな食材で、コレステロール値の改善に働きかけるDHAやEPAも多く含まれているため、健康意識の高い方にも向いています。カルシウムも多く含まれているので、骨ごと食べられる調理を取り入れるのもよいでしょう。

おすすめの調理法・料理

春が旬の魚であるメバルは刺身としても食べられる食材ですが、煮付けにして食べるのが有名な魚です。

メバルのうま味をしっかり感じたい場合は、塩焼きにして食べるとよいでしょう。魚の栄養を丸ごととりたい方は、メバルの内臓だけを取り除き骨を残したまま唐揚げにして食べるのもおすすめです。

サクラエビ(桜海老)

体長2〜5cm程度のサクラエビ(桜海老)は、透き通ったピンク色が特徴的な春が旬の小エビです。赤い色素が桜色に見えることが名前の由来になっています。

歯触りがよく、少量でもえびの風味をしっかり感じられるので、料理のアクセントにもおすすめです。

サクラエビにはさまざまな成分が含まれていますが、骨の代謝に関するカルシウムや高い抗酸化力をもつアスタキサンチンなど、健康によい栄養素が特に多く含まれています。

おすすめの調理法・料理

春が旬の魚介類であるサクラエビは加熱せずにそのままでも食べられるので、料理の風味付けにもおすすめです。

チャーハンやピラフ、かき揚げとして使うのも向いています。サクラエビは生で食べても美味しいですが、加熱すると香ばしい香りが際立ち食欲がそそられます。

春が旬の魚に関するQ&A

旬の魚介類は美味しいだけでなく栄養価も高いので、季節に合わせて毎日の料理に取り入れるのがおすすめです。
「春が旬の魚介類は天然と養殖どっちが美味しいの?」「スーパーで鮮度のよい魚を選ぶ方法はある?」など疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

ここからは、春が旬の魚に関する疑問にお答えします。旬の魚を購入する際の参考にしてみてください。

春が旬の魚は天然と養殖どっちが美味しい?

魚介類には、天然と養殖の2種類があります。3月から5月に旬を迎える春の魚は、天然のものを選ぶと脂が多くのっているのでおすすめです。

冬などシーズンがそれた時期に春が旬の魚を食べたい場合は、養殖のものを選ぶのもよいでしょう。 自然の海で育った天然の魚は、身が引き締まっていてうま味や香りが強い特徴がありますが、一定の管理のもとで育った養殖の魚は安定した品質が保たれており、天然魚に比べて手に入りやすいというメリットがあります。

春が旬の新鮮な魚の選び方は?

春に旬を迎える季節の魚は、ポイントを意識して選ぶことでより美味しく食べられます。

新鮮な魚を選ぶポイント

  • 目が澄んでいて透明なもの
  • 皮にツヤがありピンと張っているもの
  • ヒレやエラが鮮やかに発色しているもの
  • 魚の形が整っており身が崩れずしっかりと弾力のあるもの

また、アンモニアのような匂いがする場合は、鮮度が落ちている可能性があるので避けましょう。

春が旬の魚を毎日の料理で取り入れよう!

3月や4月、5月に旬を迎える春の魚には、有名な魚からあまり聞いたことのない魚までさまざまな種類があります。
春が旬の魚は程よく脂がのっているので、上品な味わいを楽しめます。魚の種類によって味や身の特徴が異なるので、ご紹介した魚の一覧表を参考にして、種類に合わせた調理法や料理を取り入れてみるとよいでしょう。

魚以外にもアサリやハマグリ、シジミなどの貝類も春に旬を迎えるので、毎日の料理で春が旬の食材を取り入れて春の味覚を楽しんでみてください。

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