2024.09.18

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「脳の疲れ」を取る8つの方法。身体に現れるサインや原因を知って脳疲労を解消しよう

「脳の疲れ」を取る8つの方法。身体に現れるサインや原因を知って脳疲労を解消しよう

脳の疲れを引き起こす原因

脳の疲れを取る方法を知る前に、まずは脳の疲れを引き起こすメカニズムを把握しておきましょう。

脳の使いすぎによる酸化ストレスの蓄積

長時間の作業で脳を使いすぎると、脳内で活性酸素が大量に発生します。活性酸素は、脳細胞を傷つけ細胞が正常に機能するのを妨げる物質です。通常、活性酸素は脳内に存在する抗酸化物質によって消去されますが、消去が追いつかなくなると脳細胞がどんどん傷ついていきます。

脳の細胞が傷つくと、脳内に疲労物質が蓄積されます。この物質が溜まってきたという情報を脳が感知することで、人は疲労感を自覚するのです。

活性酸素を消去する能力を高め脳細胞の傷害を防ぐことが、脳の疲れの解消につながります。

脳を修復するのに必要なエネルギーの不足

傷ついた脳細胞を修復するには、十分なエネルギーが必要です。このエネルギーが不足すると、脳細胞が修復されず脳の疲れが蓄積する原因になります。

脳の休養不足

睡眠には、脳の酸化ストレスを除去して疲れを解消する働きがあります。睡眠不足が続くと脳疲労からの回復が遅くなり、慢性的な疲労感の原因となるのです。

脳には「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ばれる回路があります。これは、心配ごとをぐるぐると考え続けているときや、雑念があるときに活発になる回路です。

この回路が活発になっている間、脳は消費エネルギーの6~8割を消費しています。これらのネガティブな思考をやめることも、脳を疲れから休めることにつながります。

脳が疲れているかを知る方法

「疲労」は、身体に休息が必要な状態であることを知らせる生体アラームの一種です。私たちは、さまざまな症状によって疲労感を自覚します。ここでは、脳の疲れを知らせるサインと、脳疲労によってみられる症状を解説します。

脳疲労の3大サイン

脳疲労の3大サインは「飽きる」「疲れる」「眠くなる」の3つ。最初にみられるのは「飽きる」状態です。同じことをずっと続けると、脳の特定の回路に負担がかかり続けてしまいます。別の脳細胞を使わせることで脳を守ろうとする機能が働き、「飽きる」状態が起こるのです。

次に現れる症状の「疲れる」は、効率が低下することで自覚できます。休息をとる、または別の作業をするよう、脳が知らせている状態です。疲れを感じてもさらに同じ作業を続けると、「眠くなる」状態に移行します。

脳の疲れによって起こる症状

脳の疲れが蓄積すると、集中力や注意力の低下がみられます。また、動作が緩慢になり行動力にも影響します。疲労感として自覚する方法は、1日の活動時間が短くなる、休まないと動けないなどの変化に気づくことです。

また、脳が傷つく部位によっても症状はさまざまです。精神的な落ち込みとして自覚されることもあれば、頭痛や筋肉痛などの痛みが現れることもあり、さまざまな健康を損なう症状がみられます。

【休息】で脳の疲れを取る方法3つ

さまざまな方法で脳を休めることが、脳疲労の回復につながります。ここでは、休息で脳の疲れを取る方法を3つ紹介します。生活習慣を見直し、脳の健康を保ちましょう。

ぬるめのお湯に入浴する

40℃以下のぬるめのお湯につかると、副交感神経が刺激されリラックスしやすくなります。また、睡眠の質の向上にも効果的です。

人間は、体温が下がるときに眠気を感じます。スムーズに寝つく方法として、寝る1~2時間前にぬるめのお湯に入浴するのがおすすめです。寝る頃にちょうど体温が下がり始めるため、寝つきがよくなるのです。

睡眠時間を確保する

脳の疲れを取るには、睡眠の質を高めるだけでなく、適切な睡眠時間を確保することも大切です。深い眠りにつくには、少なくとも6時間の睡眠が必要といわれています。まずは起床時間や入眠時間などの生活リズムを見直し、睡眠時間の確保に努めましょう。

寝る前のカフェイン・アルコール・タバコを控える

カフェイン・アルコール・タバコは、いずれも睡眠を浅くする可能性があります。カフェインは覚醒作用があり、摂取から3~4時間持続するといわれています。

コーヒーや紅茶、緑茶、エナジードリンクといったカフェインを含む飲み物は、なるべく夕方以降の摂取を避けましょう。

アルコールは寝つきをよくしますが、途中で目が覚める原因になります。アルコールの摂取は夕食時までにして、ビール1缶または日本酒1合程度の適量摂取に留めましょう。

また、タバコに含まれるニコチンには脈を速くする作用があり、深い眠りを妨げます。禁煙も視野に入れながら、喫煙する場合は就寝1時間前までにしましょう。

マインドフルネス瞑想を行う

脳内のデフォルト・モード・ネットワークによるエネルギー消費を抑えるには、マインドフルネス瞑想がおすすめです。呼吸と身体の感覚に意識を向け、「今・ここ」に集中する瞑想方法です。

ぐるぐると繰り返す思考や雑念を減らせるため、脳の休息やリラックス効果をもたらします。

【食事】で脳の疲れを取る方法3つ

食生活を工夫することで、脳の疲れを予防・解消できます。ここでは、食事で脳の疲れを取る方法を解説します。

抗酸化作用を持つ成分を取り入れる

抗酸化成分を取り入れることで活性酸素が消去され、脳の疲労対策に役立ちます。疲労回復につながる代表的な成分を2つ紹介します。

イミダゾールペプチド

イミダゾールペプチドとは、まぐろ・かつおなどの魚に多く含まれるほか、鶏むね肉にも含まれる機能性成分です。他の抗酸化成分に比べて、活性酸素に対抗する持続力が高く、食品成分の中で最も疲労回復に役立つと考えられています。

ビタミンC

ビタミンCも抗酸化作用を持ち、抗疲労に効果があるとされている栄養素です。野菜や果物に多く含まれます。特に多い野菜は、ピーマンやパプリカ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜です。果物ではキウイフルーツやいちご、オレンジに多く含まれます。

エネルギー産生を助ける成分を取り入れる

疲労回復に必要なエネルギーの供給を助け、脳の疲れを取る主な成分を2つ紹介します。

クエン酸

クエン酸は、身体を動かすエネルギーを作るシステムである「クエン酸回路」の働きに関わる物質です。レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、いちごやキウイフルーツ、梅などに多く含まれます。

ビタミンB1

ビタミンB1は、炭水化物からエネルギーを作り出す過程で必要な栄養素です。魚類や肉類、豆類に多く、特にうなぎや豚肉に多く含まれます。

栄養バランスのよい日本食をとる

脳の疲れにアプローチするこれらの栄養素は、一つの栄養素だけで効果があるわけではありません。栄養素は体内で互いに関わり合って働いているため、さまざまな食材を組み合わせたバランスのよい食事をとることが大切です。

日本食は、身体の機能を助ける五大栄養素をバランスよくとれる食事スタイルのひとつです。ここでは、五大栄養素の役割と日本食への取り入れ方について解説します。

タンパク質

タンパク質は、筋肉や臓器など身体を作る主な材料です。身体の働きを助ける酵素やホルモン、免疫を司る抗体などもタンパク質からできています。また、タンパク質を構成しているアミノ酸の一部は、脳の活動に必要な神経伝達物質の原料となります。

脳を含めた全身の健康を保つためには、毎食取り入れたい栄養素です。タンパク質の摂取源となる主な食材は、魚や肉、卵、大豆製品です。 を、メインのおかずとして取り入れましょう。

1食あたりのタンパク質量について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

糖質(炭水化物)

糖質とは身体を動かしたり、脳を働かせたりするエネルギー源となる栄養素です。糖質が不足すると、身体は蓄えている体脂肪などを分解しエネルギーを作りだします。この過程で交感神経の働きが高まり、神経が酷使されることによって脳疲労につながります。

脳の疲れを予防・回復するため、適度な量の糖質を毎食とりましょう。日本食であればご飯やうどん、そばなどの麺類が糖質源になります。ご飯は握りこぶし1個分、麺類は1玉が1食分の目安です。

脂質

脂質は摂りすぎると肥満の原因になりますが、健康な身体を保つために欠かせない栄養素のひとつでもあります。エネルギー源になる、ホルモンの原料になるほか、皮下脂肪として体温を保つ、臓器を保護するなどの役割もある成分です。

タンパク質源となる魚や肉、卵、大豆製品には脂質が含まれるため、タンパク質を摂取する際に脂質も合わせてとれます。タンパク質源によって含まれる脂質の量や種類が異なるため、さまざまなタンパク質源をバランスよく取り入れるとよいでしょう。

ビタミン・ミネラル

ビタミン・ミネラルともにさまざまな種類があり、身体の機能を助けています。ビタミンB1のようにエネルギー源をエネルギーに変える働きや、ビタミンCなどの抗酸化作用を持つ成分もあります。

野菜・海藻・きのこ類が主な摂取源です。サブのおかずとして、毎食小鉢1~2つ分を目安にとりましょう。

 

【運動】で脳の疲れを取る方法2つ

脳の疲れを取る対策として運動を行う場合、適度な強度で実施することが大切です。身体を動かす際にも脳が指令を出しているため、過度な運動は脳の使いすぎの原因になります。

ここでは、脳の疲れを取る際に役立つ運動方法を紹介します。実践しやすいものから生活の中に取り入れてみましょう。

ヨガ・ストレッチ

同じ姿勢やじっとしていることが長く続くと、脳は疲労感を自覚しやすくなります。肩や手首、足首を回したり、背中や腕を伸ばしたりなど、簡単なストレッチでも疲労の蓄積を予防できます。ヨガには瞑想の要素もあるため、使いすぎた脳を休ませるのにも効果的です。

ウォーキング

脳の疲れを取る方法として、ウォーキングもおすすめです。ふくらはぎが動くことで血流が改善され、脳に溜まった疲労物質を排出するのに役立ちます。

また、ウォーキングのように一定のリズムで行う運動は、脳内で「セロトニン」という神経伝達物質の分泌を高め、精神的な安定にもつながります。

脳の疲れを取る方法を取り入れて毎日を元気に過ごそう

脳の疲れを引き起こすのは、脳の使いすぎが原因です。「飽きた」「疲れた」「眠い」という感覚は、脳が疲れて休息を必要としているサイン。睡眠などの休養をとり、脳の疲れを回復させましょう。

食事や運動による対策も、脳疲労の予防・解消につながります。日本食を中心とした食事と、ストレッチやウォーキングなどの軽い運動を習慣にすることで、脳の疲れを解消し健康な生活を送りましょう。

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