鈴廣かまぼこの社員食堂には、いつもアートを飾っています。
「心の中がぱっと温かく明るくなれば。スタッフ一人一人が想像力と創造力をもって働くことができるように」と考えているからです。
そんな陽だまりのようなアートや関連グッズを「ギャラリー&ショップ千惠」で1月18日から3月30日まで展示販売いたします。今回ご紹介する3つのアトリエや工房は、多様な障がい特性がある作家や職人の表現を世に送り出しています。
近年、異彩作家という言葉をよく目にするようになりましたが、障がい特性がある方々の既成概念にとらわれない、ひとりひとりの個性が生きた表現は太陽のようなエネルギーを放っているように思います。心温まる品々をどうぞお手に取ってご覧ください。
NPO法人アール・ド・ヴィーヴルのアートと小物~自分らしく生きる~
神奈川県小田原市で活動するNPO法人アール・ド・ヴィーヴルは「障がいがあっても自分で選択していく人生を送ってほしい」という願いのもと、アートを中心とする創作活動の場を提供しているグループです。鈴廣かまぼこの社屋のほか、箱根強羅公園や東京湾岸川崎埠頭の壁画などパブリックアートも手掛けています。
アール・ド・ヴィーヴルのアートディレクター中津川 浩章さんはこのようなメッセージを発信しています。
「作品そのものが生む芸術的価値はもちろん大切だ。しかし福祉施設にとって何より重要なことは『もうひとつの言語』としてのコミュニケーション手段としての価値だ。様々な理由から障害特性があり、うまく意思疎通ができないと思われている人たちにとって表現活動はとても重要なコミュニケーションツール。その切実ゆえにクオリティの高い作品が生まれてくるのだ。(一部抜粋)」
アトリエは小田原の中でも森林の多い久野地区にあり、アーティストにとって散歩や外遊びをしながら気持ちよく作品づくりに取り組める場所といいます。今回は原画のほか、一筆箋やペンケース、バッグやネクタイなどの身近なアイテムをご用意しております。
studio COOCAの自由な世界のアート
studioCOOCA(スタジオクーカ)は神奈川県茅ケ崎市にある福祉施設です。様々なハンディキャップがある方々が自分の好きなことや得意なことで仕事をえることを目的に活動しています。
Studio COOCA施設長の関根祥平さんは「誰しもが生き易い社会の実現へ向けて」このように仰っています。
「超高齢化社会、未知のウイルスの脅威、
自然災害の危機にさらされている中で競い合って、
相手を蹴落としてのし上がってる場合じゃない。
いざって時に、手を差し伸べてくれる人が、どれだけいるか?
自分が手を差し伸べることができるか。
相手を思いやる想像力が必要だ。
自分の思いを共感してもらえる仲間が必要だ。
障害と向き合うことは、
誰しもが生き易い社会の実現に繋がっている。
ちっぽけな自分でも、きっと誰かの支えになっている。
酸いも甘いも包括した、安心して生きていける社会を目指そう。(一部抜粋)」
今回はバッグやポーチなど、毎日のおでかけがわくわく楽しくなるアイテムを入荷しました。
studio COOCAさんの作品は天真爛漫でユニークなものばかり。私たちの目の前がもっともっと自由に見えて、世界が明るく前に前に進むように思えてきます。ひとつひとつの作品とタイトルをじっくりとご覧ください。
石鹸アートでときめきを。リンクラインの手づくり石鹸
最後にご紹介するのは、神奈川県小田原市にある石鹸工房の「リンクライン」です。お花やフルーツなどのかわいらしいデザインと、手作業だからこそ生み出せる繊細で温かみある石鹸アートに心がぱっと上向きます。
同社は障がいのある方々にとって働きやすい職業環境を作るために設立。石鹸の作り手たちの想いや手仕事を直接伝えられるようにと自社ブランドの石鹸を作るようになりました。障がいのある方々が企画、制作、包装まですべて行っています。
今回は、リンクラインと鈴廣のパッケージなどを手掛ける型染め作家・鈴木結美子氏がコラボレーションして生まれた石鹸も販売します。小田原のいきものや植物をモチーフにしており、小さなお子さまも楽しく手を洗えるようにという願いを込めています。ギャラリー&ショップ千惠オリジナル商品です。